2、国木田との関係は ページ3
「「「妹ぉぉぉお?!」」」
社内に驚きの声が響き渡る。
「はい、国木田Aといいます」
ニコリと微笑む少女は、背中まで伸びた金髪の髪に白い肌、吸い込まれそうな程に美しいエメラルドグリーンの瞳を瞬かせる。
超がつくほどの美女だと、国木田以外の社員は息を呑んだ。
「いつも兄がお世話になっております」
座りながらお辞儀をする国木田の妹、A。
礼儀正しい所は兄の国木田独歩に似ている。
「いえいえ、お世話になっているのはむしろ僕達の方っていうか…」
社員の一人であろう白髪の少年が気まずそうに言う。
他の社員も同じ気持ちだった。ある一人の男を除いては。
突然、砂色のコートを羽織った高身長の男はAに近づき跪くと、細く白い手を握った。
「こんにちは、私は太宰治だ。貴女のように綺麗で可憐な少女を私は見たことがない!どうか私と心中を」
「やめんか太宰ぃぃぃ!」
「お兄ちゃん?!」
太宰。そう呼ばれた男は兄によって壁にぶっ飛ばされてしまった。
痛そうだ。兄はいつからあんなに乱暴になったのだろうか。
「ゴホンッ、久しぶりだな。…そんなことより!何故ここに来た」
太宰の制圧から戻ってきた兄は眼鏡をクイと上げる。
「お兄ちゃんが教師になるって家を出てから全然連絡が取れないから心配で。横浜に来てみたら武装探偵社の国木田独歩って聞こえたから、まさかと思って来たけど…本当にここで働いてたとは」
「まぁ色々こっちも忙しくてな。連絡が取れなくて悪かった」
兄は気まずそうにして、あまりAの目を見ようとしない。
まぁ私達が会うのは約四年ぶりなのだから、仕方がないのかな。
「こんにちはAさん、わたくしはナオミと言います!それにしても…お人形さんみたいに綺麗ですわね」
ナオミと名乗った少女はAを見ながらうっとりしたように呟く。
「ありがとう。ナオミさんの黒髪もすごく綺麗だし、セーラー服も似合ってる」
褒められて嬉しかったのでAも思ったことを伝えれば、ナオミは恥ずかしそうに頬を赤らめる。
そんな彼女を可愛いと思ったことは恥ずかしいので内緒だ。
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ゆいたろー!(プロフ) - ぺぽんさん» わー!有難う御座います!この作品また見たいと思ってたので嬉しいですッ!! (1月24日 21時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - お相手の作品が削除されたことを確認しましたので、再び公開しようと思います。これからもこの作品をよろしくお願い致します。 (1月15日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» ゆいたろー!さん、申し訳ありません。悩んだ末、二章以降を非公開にすることを決めました。こちらを読んでくださる人もいることは重々承知していますが、このまま盗作され続けるのは嫌でした。 (1月10日 18時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - ゆいたろー!さん» 完結した後でも作品を読んでくれている方がいるのは、とても嬉しいです。作品を書き続ける活力になります。これからもこの作品をお楽しみください。他にも作品を投稿しているので、お時間があればそちらもぜひ。 (1月10日 17時) (レス) id: a5e819fb1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいたろー!(プロフ) - いえいえ、お役に立てて光栄です。これからもこの小説楽しませていただきます (1月10日 17時) (レス) id: 09168e2c17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぺぽん | 作成日時:2022年5月7日 15時