鶏肉派?牛肉派? ページ20
「あなたに…ここの厨房を任せたいの」
「…ひとりで隊員食堂をまかなえ、ということですか?」
「そういうことよ」
なるほど。1人やめてしまうから、どこかで誰かが1人でやらなきゃいけないんだ。
「隊員食堂より、士官食堂のほうが少し人数が多いし、尋常じゃなく食べるのよ」
「2人いないとどうしても回らないの」
「私は今日でやめてしまうし、Aちゃんには負担になっちゃうんだけど…」
「お願いできない?」
3人が懇願する。うーん…今朝の朝礼で見る限り、隊員は200名前後。皆が一気に食事するわけじゃないから、次から次へと作れば1人でも回るかな…
「わかりました。今日1日でコツを掴んでがんばってみます」
「ホント!?」
「助かるわ」
「今日1日は私も隊員食堂で働けるから、なんでも聞いてね」
「はい。よろしくお願いします!」
時刻は10時すぎ。200名の昼食を今から作るため、私と、今日でやめてしまう山中さんは隊員食堂の厨房へ入った。他の2人も、士官食堂厨房に戻り、調理開始だ。
「じゃあ、さっそく作りましょうか」
「今日のメニューって何ですか?」
「日替わりのほうは、チャーハンよ。あと、おいしそうな鶏肉が入ったの」
「…あ、それじゃあ、チャーハンは山中さんにお願いしてもいいですか」
「いいわよ。でもどうして?」
「鶏肉を使ったおいしい料理があるんです。この厨房の勝手も慣れておきたいですし、1品は1人で作ってみようと」
「そうなの。それはいいわね。じゃあ鶏肉はお任せするわ」
「はい、任せてください」
「それじゃホワイトボードのメニュー書き直さなきゃいけないわね」
「あ、行ってきますよ」
「そう?じゃ、お願いね」
私は厨房を出て、食堂前のホワイトボードを書き直した。
あ、これ作る担当の人の名前も書くんだ。えーと、『桂木』と。というかホント、私この世界慣れてきてるよ…。っべえな。ってか帰れんのかこれ。いやいや郁ちゃんと堂上教官のいちゃいちゃを見るまで帰ってなるものか!←
ま、そのためにも
「いっちょうまい飯でも作ってやるか!」
そして時はすぎ
12時30分――――。
―――――
俺は牛肉派
ラッキーカラー
あずきいろ
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kaka(プロフ) - あやかさん» うんうんw逃避したいww (2013年3月28日 20時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
kaka(プロフ) - 銀さん» コメありがとうございます!がんばらさせて頂きますw (2013年3月28日 20時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
銀(プロフ) - はじめまして〜♪kakaさんの小説めっちゃ面白いですね!これからも頑張ってください! (2013年3月27日 18時) (レス) id: 9001ea0928 (このIDを非表示/違反報告)
kaka(プロフ) - あやかさん» wwうちはまだ数年、勉強しまくらなあかん〜…主ちゃんマジ憧れるw (2013年3月27日 8時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
kaka(プロフ) - あやかさん» 激しく同意ww全くだ、小説で勉強が身につけばいいのに← (2013年3月23日 16時) (携帯から) (レス) id: c205dda114 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年1月11日 19時