私には友達がいない (ページ27)

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シスコンが元気そうページ27

「どうやって君の家まで行くの？煙突飛行？」
『…姿現し。』

1分もしないうちに、私達は屋敷の門の前に現れた。
姿現しが初めてだったらしい彼は、妙に楽しそうに見える。

「噂には聞いたけど、君の家…大きいね」
『…期待に添えなくて申し訳ないけど、ただの屋敷よ。』
「変な家を予想してたんじゃないよ！？」

門から扉までの距離を歩いていると、後ろから声をかけられた。

「A！今日は早く終わったんだ。どこか行ってたのか？…待て隣の男は誰だ！？まさか彼氏なんて言わないだろうな！名前は！どこの寮だ！父が許しても兄は許さないぞ！まだ早い！」
『……』

シスコンが元気そうでなによりだ………
頭痛がしてきた。
…なんか、説明するの面倒になってきたなあ。

『…お兄様、うるさい』
「……………」
「！？」
『よし、行きましょう』
「えっ…いいの？お兄さん魂が抜けたような顔してるけど」
『…そうね、誰かお兄様回収しといて。よろしくね』
「はいお嬢様。」

うちの敷地内で空中に声をかけると、屋敷しもべ妖精の誰かがどうにかしてくれるシステムだ。
初見だとたまにびっくりする人もいる。
彼も驚いたようだった。