私には友達がいない (ページ26)

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まさかページ26

…しくじった。
人混みが嫌だから毎年早めに必要なものは買っておくようにしてるのに、1つ買い忘れに気づいて、今人混みの中にいる。
人がいっぱいいる…狭い…空気が少ない…

人に押し流されそうになっている私の腕が掴まれた。

「A！久しぶり。会えて嬉しいよ！」
『………なんでまた…』

こうもダイアゴン横丁に来るタイミングが重なるのか。

「セドリック！まさか彼女か！？」

彼の父親もいた。
断じて彼女ではない。

「…彼女じゃないよ。」
『初めまして、A・オルコットです。お宅の息子さんにはいつもお世話になっています。』
「オルコット氏の娘さんか…」

愛想笑いまで付けたのに、すごく微妙な顔をされている。
…もしかして、マジでうちは純血主義家系だと思われてるのでは？

『…あ、羽ペン』
「羽ペン？」
『前に貴方に借りた羽ペン、家に置いてあるわ。…少しうちに来る時間はある？』
「…あー、残ってるものは私一人でも買えるから、行ってきなさい。迷惑かけるんじゃないぞ。」
「ありがとう父さん！」
『すみません、少しお借りします。』