私には友達がいない (ページ2)

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迷子？ページ2

言い忘れていたが、私は今ダイアゴン横丁にいる。
目的は………まあ忘れたが、母が必要なものがあるらしく、ついでに私も着いてきた。

新学期がもう始まっているだけあって、ダイアゴン横丁には人通りが少なく、大人しかいない。

「Aちゃん、行きましょう？」
『はい、お母様』

母の買い物は終わったらしく、荷物を受け取った屋敷しもべ妖精が姿現しで立ち去る所が見えた。

ちなみに母はいかにも上流階級の夫人らしさのある美人だ。
母の遺伝子よ、ありがとう。
あと母は私に割と甘い。

あれ、なんか向こうに迷子っぽい男の子がいるな。
歳は私と同い年くらい。
泣き叫んではいないが、辺りをきょろきょろと見回していて、不安そうだ。

私は人見知りだけど人助けはするタイプだぞ。
あんまり力になれない事が多いけど。

『お母様、少し1人で向こうに行ってきてもいいですか？遠くには行きませんから…』
「…少しだけね。何かあったらお母様か屋敷しもべ妖精を呼ぶのよ。」
『わかっています。』

『ねえ、貴方迷子？』

未来の私はこの男の子に話しかけた事を後悔したらしいが、9歳の私が知る由もないのであった。