スターチスを君に.【 Mao.Y 】

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その声に顔を上げると、
…ずっと探していた彼がいた。


「 …何だよ邪魔すんなよ 」


マオ「 邪魔ではなくて犯罪抑止に
努めているだけです 」

「 は？ふざけんなよ 」

マオ「 ふざけてなんかいません。
至って真面目です 」


「 …面倒、冷めたわ 」


舌打ちしながら席の方へ戻っていった。



『 あ、ありがとうございました… 』


聞きたいことや言いたいことは山のように
あるのに、言葉が全く浮かんでこない。



マオ「 …あ、この間の 」

『 覚えてて下さったんですか…？ 』


マオ「 …は、はい 」


『 先週も今日も、本当に有難う御座います…
二度も助けてもらうなんて、もう
なんてお礼したらいいのか… 』


マオ「 別に見返りを求めて貴女のことを
助けた訳じゃないので、お礼とかそんな… 」


お互いぺこぺこと頭を下げている。


傍から見たら、多分とっても変な光景だけど、
そんなことを気にしていられない。


…頑張って、名前聞くんだ。
勇気を振り絞って「 あの、 」と言いかけた時。




「 マオ〜？いい加減帰ろ…
…は？！なんで、なんで女の子と居るんだよ？！ 」






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