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と「さくらちゃん駅まで送りますよ!」

「へ…?あ、大丈夫です」

と「ついでにコンビニ寄りたいんで!」

「あぁ…はい、じゃあ…」


さくらちゃんはちらりとゾマさんを見たけど、
すぐに気まずそうに逸らした。

ゾマさんは……、今は顔を見る勇気ないや。


扉の前に立つゾマさんに何も言わずに、
さくらちゃんと並んでスタジオを出た。



と「さっき大丈夫だった? 顔赤かったすけど、」

「え、…ぁ、はい…」


まだ少し赤い顔を見せないように
前髪を撫でてカモフラージュしているようだ。



と「なんかあったら言ってくださいね?」

「…はい、ありがとうございます」

と「あと、」

「?」

と「あんな顔見せられたら、好きになっちゃいますよ」

「…ぇ? あんな顔?」

と「さっきの赤い顔……」

「すき……えっ?、!」

と「ゾマさんだけじゃないからね??」


にやりと笑うと、火をつけたようにまた頬を染める。

うわぁ、めっちゃ可愛いじゃん……
やみつきになりそう。



と「年下だって油断してたらダメですよ」

「……ぇ、と」


赤い顔で戸惑いを見せるさくらちゃん。
もうキャパオーバーって顔だ。

聞いてた限り耐性なさそうだし、
そうだよな。いきなり2人からだもんな。



と「まぁ、まぁ、気楽にいきましょう!」

「………へ、?」

と「さくらちゃんが辛くなるのは嫌なんで…
  今は気持ち落ち着かせてくださいっ!」

と「自分の気持ち優先しましょう!」


そう言って笑いかけるとちょっとだけ
安心したような表情を浮かべた。

まぁ実際、俺のことだけ考えてほしいけど、
さくらちゃんが辛くなるのは本当に嫌だしね。



「…ありがとうございます。」

と「ふは、なんのお礼。笑」



その後、軽くおしゃべりしながら歩き、
ちゃんと駅まで見届けた。

スタジオに戻ると、不機嫌そうなゾマさんと
帰り支度を始めているネス。

と「あ?ネスもう帰るの?」

ネ「うん、練習終わったし」

と「あそ、そろそろ俺も帰るかなー」

ゾ「とぅーしちょっと待って、」

と「ん?なんすか?」

ネ「? じゃあ俺帰りますねーお先ですー」

と「お疲れーっす」



ネスは気を遣ったのか、普通に帰りたいだけなのか
俺らを置いて帰って行った。

ゾマさんはちょっとだけ怖い顔をしている。


と「ゾマさんどうしたんすか?」

ゾ「さくらちゃんのこと……ガチ?」



あーやっぱりそうだよね、笑

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作者名:まるさ | 作成日時:2022年12月12日 11時

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