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▶︎ママじゃない(緑)__01 ページ2

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スタジオで靴の擦れる音が鳴り響く。
今日もメンバーは黙々と練習中。

俺も2日くらい原稿に追われて
まともに動いてなかったから
しっかりやらないと…


ーーー


マ「いっ…………!て、」

あ「おいおい、どした?」

マ「あーーちょっと足ぐねった。」

ム「まじ? 座っときなん」

「マロンさん、ここどうぞ!」


マネージャーのさくらちゃんが
座っていたパイプ椅子を譲ってくれた。

やっちまった…………
これ以上練習止めたくないんだけどなぁ。

でも無理して悪化しても嫌だし。


マ「ごめん、今日は帰るね…」

時刻は21時を過ぎていて、
各々練習するだけって感じだったので
ちょっと早いけど帰ることにした。


ド「はい、気を付けてね、また明日。」

あ「ちゃんと湿布貼ってくださいね。」

マ「ありがと」

「マロンさん、車出しますよ」

マ「いーいー!そんなに酷くないから」

「ダメです、行きますよ…」


普段はあまり話さない黙々と仕事をこなすタイプの
さくらちゃんだけど、こういう時はしっかり者で。

鍵だけ持って先に歩く彼女に、
メンバーに見送られながら着いて歩いた。



バタンッ

マ「じゃあよろしくお願いします。」

「はい、」

マ「ごめんね、さくらちゃんも忙しいのに」

「全然、頼ってください。」

マ「はい…ありがとう。」


車で移動すること20分、
足はたまにツキツキと痛む。

あーこれ早めに湿布貼った方がいいな。

さくらちゃんに許可を取って、
車の中で湿布を装着。
気休めだけど、効くことを祈る。


そうこうしていると俺の家に着いた。


「今肩かしますね。」

そう言って先に車から降りて、
俺に近い扉まで走ってくる。

なんというか、女性にここまでしてもらうの
申し訳ない……


「はい、どうぞ、」

マ「ほんとごめんねぇ…」

「気にしないでください」


至近距離にいるさくらちゃんからは
薄らと香水とシャンプーの香り。


さくらちゃんの腕を掴んで立ちあがろうとすると
思ったより力が入らなくてバランスを崩し、
さくらちゃんを引っ張ってしまった。

「わ、あ……!!!」

マ「いてて、………ごめっ」



さくらちゃんは後部座席で俺に乗り掛かるような体制で
顔を上げると10センチほどの近さだった。

流石にコレはまずい………

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作者名:まるさ | 作成日時:2022年12月12日 11時

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