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一度送っただけの、うる覚えの道をキョロキョロと周りを見回しながら歩く。
何度行ったって覚えられなかった志麻くんちまでの道のり。
それなのにAの家への道はさっき起こったことみたいにはっきりと覚えていて、
まるで導かれるように、道を歩いていた。
覚える気があっても覚えられなかったのに
好きだとこんなにも違うものなのだろうか？
「……ここ、やんな…？」
曲がり角を曲がると突然現れる白レンガ造りの５階建てマンション。
雰囲気からして、金持ちすんでそうだな、っていうのは覚えていた。
たしか、部屋は4階。
オートロックの時点で開けてくれる気はしないけど、
やるだけやってみよう。
部屋番号を押して、そのあとすぐピーンポーンと音が鳴る。
さっきからうるさい心臓を静めさせるかのように、
胸ぐらをぎゅっと掴むと
Aが出てくれるのを待つ。
でも、待っても肝心なAの声は聞こえずに、自動ドアだけが開いた。
え、これって、入っていいってこと？
わからない、わからないけど、
話せるチャンスなんだから入るしかない。
なんだか悪いことをしてる気分になったけど、仕方ないと思って自動ドアをくぐった。
どくんどくんとうるさい心臓は収まることを知らないまま。
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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…！これからも応援しています、頑張って下さい！ (2017年12月29日 9時) (
レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…！！読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります！ありがとうございました！ (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します！！すごくいい話ですね！！泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください！！応援してます！！ (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまみや。 | 作成日時：2017年1月10日 17時
