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入ることはできない屋上へとつながる階段の途中。
少し肌寒いここを選んだ理由は、特にない。
購買で買った惣菜パンを頬張りながら音楽を流してぼーっとする。
今日は、一人でお昼。
あいつらみんな、色々予定があるらしく、一人の時はたまにある。
まあいい。
ぼーっとしてれば昼休みなんざすぐに終わるから。
今日も、薄汚い窓を眺めながら昼休みを終えるんだ。
あーあ、管理のおじちゃん屋上のドアの鍵、閉め忘れてたらよかったのに。
深くついたため息は、やけに響いて聞こえて、なんだか虚しかった。
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パンをお茶で流し込み、そろそろ教室に戻ろうとしたとき。
小さく声がして、下に向けていた視線を上げる。
「A…」
その名前を口にすると、なぜか、どく、どく、とうるさくなる鼓動。
階段の下には、いちごみるくを持ち、ふわふわと笑うAがいた。
合いそうになる視線を逸らして、階段の下までゆっくりと降りていく。
「裕太くんこんなとこで食べてたの？」
「うん、たまにしか人来ないんよ、ここ。だから。」
いつからだか、得意になってしまったポーカーフェースを使って平静を装いながら、
最後の一段を下り終え、ふう、と息を吐く。
「Aは？どうしたん？こんなとこに。」
「ふらふらしてたら辿り着いた〜」
「………そっか」
友達は？
って聞こうと思ったけど、
君のことだ。
きっと作らないようにしているんだろう。
いなくなっちゃうから。
…そういえば。
あと何日だろう。
ふと、思う。
余裕あるふりして、
実はあんまりない。
だから聞かなきゃ。
沈黙に包まれた空間で、
声を出すのは難しくって、飲み込みそうになる。
でも視線がぶつかると、
このままじゃだめだって思うから
「今日、一緒に帰ろーや。」
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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…！これからも応援しています、頑張って下さい！ (2017年12月29日 9時) (
レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…！！読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります！ありがとうございました！ (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します！！すごくいい話ですね！！泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください！！応援してます！！ (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまみや。 | 作成日時：2017年1月10日 17時
