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＿＿＿A side
ずっと、会いたいと思って過ごしてきた
平凡じゃないけど、少しだけマシな暮らし。
でも、数ヶ月前、あの人との婚約が勝手に決まってたことを知って、
急いで会いにきた、
なにをしようと言うわけじゃなくて、
ただ、結婚する前のわたしで、あなたに会いたくて。
ちゃんと婚約のこと言おう、
言って、笑ってお別れしようってそう思ってたのに。
いざ裕太くんを目の前にすると、
言えなくて、
言いたくなくって、
わたし、嘘ばっかりついて。
裕太くんは聞いてくれようとしてたのに、
笑って誤魔化して、嘘ついてた。
だって、わたし裕太くんみたいに綺麗じゃないから、
汚い人間になってしまったから。
穢したくなかったの、わたしなんかのせいで。
でも、一緒にいたい気持ちが勝っちゃって、
笑い合える時間が楽しくて幸せで、
胸が苦しかった。
わたしと一緒にいたら裕太くんが傷ついちゃうのはわかってたのに、
それでも一緒にいたかった、
わがままで、ごめんなさい、
でも一緒にいればいるほど、
たくさんの感情が溢れてきて、
好きが止められなくて、
顔合わせる度好きになっちゃって、
離れるのが怖くなった。
あなたのそばにいたい、
ずっとずっと、そばにって。
そんなとき、兄から電話が来たの。
“ まふがそっちに行った、
ごめん、もう時間稼ぎは無理そうだ。 ”
って。
だからわたしは最後に心にしまっておく幸せな思い出として
昔みたいに、手を繋ぎたくて。
安心したあなたの温もりを求めて、
少し強引に手を絡めました。
でも裕太くんは、それ以上にぎゅって抱きしめてくれて、
こんなにも嬉しいのに、
苦しくて、辛くて、優しくて。
涙が溢れそうでした。
○
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高瀬その(プロフ) - コメント失礼します。今日この小説を読んだのですが二人の気持ちとか凄く伝わってきて泣けるけど本当凄くいい話だなあと思いました…！これからも応援しています、頑張って下さい！ (2017年12月29日 9時) (
レス) id: 68845d469f (このIDを非表示/違反報告)
あまみや。(プロフ) - ルイルリ@雨傘さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです…！！読んでいてちょっぴり胸が苦しくなるようなそんな作品を書きたかったので、本当に嬉しいです。頑張ります！ありがとうございました！ (2017年8月6日 3時) (レス) id: c73d1202f1 (このIDを非表示/違反報告)
ルイルリ@雨傘 - コメント失礼します！！すごくいい話ですね！！泣ける…こんな話を書いてみたい…更新頑張ってください！！応援してます！！ (2017年7月25日 12時) (レス) id: 27bfa0ba5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまみや。 | 作成日時：2017年1月10日 17時
