深澤センパイの思惑通り。［紫］ (ページ32)

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▽あなたside

仕事が終わって定時に上がると何やら外が騒がしくて、誰か有名人でも来たのかな、なんて他人事のように考えていれば、遠くから聞こえた女性の声が耳に入ってくる。

〈あの人誰ー？かっこよくない？〉

〈モデルかなー？めっちゃイケメン〉

〈あ、あの人○✕会社の目黒さんだよ！〉

『え、』

目黒、ってなんでめぐがここに居るの、

目「あ！A～！」

私を見つけためぐは、少年のような笑顔を浮かべながら無邪気に手を振ってこちらへ走り寄ってくる。

『ちょ、めぐ、なんでここ、』

目「丁度この辺に用事あってさ。」

『だからってここで待たなくたって····』

さっきからチラチラ見られて仕方ない。

『ねぇ、めぐ、ちょっと、ここから離れよ』

目「え、なんで」

『いいから』

めぐの腕を掴んで会社から離れて人混みに紛れる。

目「ねぇ、ちょっと、」

『めぐただでさえ目立つのに、あんなとこに居ちゃダメじゃん。』

目「え俺目立ってた？」

『目立ってた！』

めぐは、いつも周りばかりで自分が格好良いことを気付いてない。

『めぐ、格好良いんだから自覚してよ』

目「ふふ、そっか」

『ほんとに分かってる？』

目「A、俺の事格好良いって思ってくれてたんだ」

なんて嬉しそうな顔をしてそう言うめぐ。

『めぐ、あのね ···』