深澤センパイの思惑通り。［紫］ (ページ36)

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▼阿部side

珍しくAちゃんがお休み。今まで風邪で休むなんて無かったからほんとに辛いんだろうな、なんて仕事をしながら思う。

たまたまこっちに用事があったらしく来てた康二に、

向「？ ··· あれ？Aは？」

『今日休みだよ。』

向「え、珍しない？前も休んだん熱出したときくらいやったしなぁ、」

『今日も多分熱っぽくて。仕事終わったら行こうかなって思ってるとこ。きっとなんも食べなそうだし。』

熱出ると怠くて何もする元気ないだろうし。

でも、生憎俺は料理はあんまり得意じゃないし、出来ないに等しい。

『康二、なんか良ければレシピ教えてくれない？お粥の』

向「おっ、ええで！任せとき！」

康二から教わったお粥のレシピを保存して、早めに帰ろうとパソコンを打ち込んでたら脳天気なバカの声が聞こえてきた。

深「あっべちゃーーーんこれ！」

『んー』

深「あれ、Aちゃん居ないじゃん」

『休み、熱だって。』

深「えぇ、それは心配。あの子、なんもしなさそうじゃん。家で倒れてないかな。」

ふっかがそんな事言うからめちゃくちゃ心配になってきてとりあえず電話をかけてみる。

····· 出ないじゃん。電話は普通すぐ出てくれるんだけど、

深「ど？」

『んー、出ないけど、寝てるのかも。もうちょっとで終わるからふっかも一緒に行こ。俺、Aちゃん家覚えてない。』

深「俺もう終わりだからここで待ってんね」

寝てるのかも、なんて言ったけどめちゃくちゃ心配で急いで仕事を終わらせて定時よりも少し早めにあがらせてもらった。

『ふっか、行こ。』

深「あーい」