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Mey .
「 そらるさん、なんか … 、そわそわしてません? 」
「 そう? そんな事ないと思うけど。 」
明らかに、何かを隠しているであろうそらるさん。
挙動不審とかでは無いけど、俺 以外のお客さんを相手にしている時も 腕時計を何かと気にしていたり 視線を何度か入口の方へ向けていた。
「 ごめん、めいちゃん 裏で少し話してくるから 何かあったら声掛けて。」
客足が減った頃合を見て、 そらるさんはキッチンへと消える。彼の手にはスマホが握られていて 誰かに電話をかけるのだと分かった。
程なくして、そらるさんの声が聞こえてきた。
会話の内容は分からないが、彼の声が一瞬にして変わったのだけは分かる。
辛うじて聞こえてきたのは、相手を気遣う言葉。
長話をするでもなく、早々と話を切り上げ戻ってきたそらるさんは いつも通りだった。
夜も深ければ、一層 盛り上がる フロア。
Bar は それとは相反し 別空間の様に 取り巻く空気がゆっくりとしていた。
『 珍しく お兄ちゃんが親しげに話てるな、と思ったら めいちゃんだったんだ。』
「 うそ 〜 、!! Aじゃん、なんで居んの? 」
思わず、立ち上がって 彼女を見つめた。
男って単純じゃん??
好きな子に会えたってだけでテンション上がる生き物だから。俺もその1人ってこと。
『 お兄ちゃん、電話くれた時に教えてくれてもいいじゃん。 』
「 ん、いつもありがとうな。」
『 も 〜 、 話 逸らすの上手いんだから。』
「 A、荷物 その辺りに置いといて。 」
一瞬 俺たちが何時も 使っている フロアを見た そらるさん。俺は暫く頭の中にクエスチョンマークが並んでいたが、ハッとした。 そうだった まだ luzくんが中にいる。
そらるさんは、あの部屋にAを近づけない様に態と言ったんだ。
A自身も 簡単に 男に靡く 軽い女では無いけど、それ以前に
同業者や親交のある僕らでさえ、一線を超えることはおろか、 関わることも出来ない。
俺を除いてだけど。
彼女も、そらるさんの前では 何の疑問も抱かず、言葉に従う。
俺は 、このままで良かった。
Aの瞳が俺だけを映しているのなら他を差し置いて自分だけおいしい思いをしていたい。
しかし、 邪魔が入ったのは それから直ぐの事だった。
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るるる(プロフ) - 凄く面白いです!これからも頑張ってください! (2020年12月11日 23時) (レス) id: b6f1a1f662 (このIDを非表示/違反報告)
ちむ - こういった言葉を濁しても分かりやすい性 的描写を書く場合はフラグを立てるのがルールです。フラグ立ててください。 (2020年10月28日 0時) (レス) id: 1314448094 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんだ ぱーかー | 作成日時:2020年10月24日 22時