陸拾肆.声 ページ19
錆兎の声がした気がした。
けれどこれは錆兎の声じゃない。
この声は...
「義勇...」
振り返ると、体中傷だらけの義勇がそこに立っていた。
隊服もボロボロ。
まるで夢幻のよう。
「A 帰りが遅くな__」
義勇の体に飛びついた。
勢いのあまり義勇はそのまま地面に尻をついてしまう。
「A...!?」
あぁ、実体がある。
触れる。
温かい。
涙が流れ落ちた。
「A どうした...おい」
ぐっと顔を持ち上げられる。
心配しているような顔で、眉を下げていた。
「不死川に何かされたのか?」
「あ"ぁ!?」
「義勇さんに会えて嬉しくて泣いているだけですよ
そんな事も分からないのですか?」
いつの間にか私の後ろに風柱が、義勇の後ろに恋柱に支えられて立つ蟲柱が居た。
「Aちゃん 二人は無事よ
だから泣かないで」
恋柱が優しく笑う。
気持ちがほわほわした。
もう一度義勇をぎゅっと抱き締めた。
どうしたらいいのか、
どんな顔をしたらいいのか、
あまり人と関わりを持たずに生きてきた私には難しかった。
1294人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
とく(プロフ) - とても面白いです!続き待ってます! (7月20日 19時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - とても感動しました。続きお願いします! (2020年3月21日 22時) (レス) id: 267821d46f (このIDを非表示/違反報告)
ソラン(プロフ) - 続き楽しみにしてます!応援してます!! (2019年9月6日 20時) (レス) id: 9e76d01d1a (このIDを非表示/違反報告)
笑陽(プロフ) - 続きが気になります!! 更新待ってます!!!!!!!!!!!!! (2019年8月11日 1時) (レス) id: f0261dc739 (このIDを非表示/違反報告)
純(仮) - 続き凄い気になります (2019年7月24日 17時) (レス) id: b6bc3c9cb5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:捺稀 | 作者ホームページ:
作成日時:2019年5月15日 0時