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『お待たせ致しました』
寸法を終え声をかけると、教授は何かをポケットに仕舞う素振りをした。
セ「___次は教科書だ」
本屋に入ると、天井までぎっしりと積み上げられた本が輝いて見えた。
"勝手に触らないこと"
そんな忠告を受けた事を忘れ、手当たり次第本を読み漁っていると頭上に本が降ってきた。
『…ｯ』
セ「我輩の忠告を無視した罰だ」
振り向くと教授が勝ち誇った笑みを浮かべていた。
それから鍋屋で教授の助言を元に鍋や望遠鏡を一揃い買い揃え、杖を作りにオリバンダーの店へと向かう。
扉を開けるとチリンチリンと何処かで音がした。
本屋同等、細長い箱が天井までぎっしりと積んである。
オ「___セブルスさん、久し振りですな」
チラっと教授を見るとぎこちなくお辞儀をしていた。
セ「A・スリザリンに合う杖を」
オリバンダーは目を見開いた。
オ「____貴方様がなんと…！」
私の顔をじっと見つめ、何度も頷き笑みを浮かべた。
オ「今日はハリーポッターも杖を買っていった…今年のホグワーツは強者揃いだ」
___ハリーはもう杖を…
オ「どちらが杖腕ですかな？」
『えっと…私、右利きです』
オリバンダーはすぐさま肩から指先、手首から肘、肩から床、膝から脇の下、頭の周りと寸法を採り、大きく頷いて店の奥へと消えた。
暫くして片手に箱を持ったオリバンダーが帰って来た。
オ「さあさあさあ…持ってみてくだされ…」
渡された杖を恐る恐る持つと、指先と杖が繋がったような感覚が襲う。
オ「__どうかね？」
『私、この杖が良い』
私の反応に驚く教授とやはりと頷くオリバンダー。
オ「この杖はサラザールが特注で作ったもので、素材も芯も不明。やはり血だったか___」
『____スリザリンの血、？』
オリバンダーはゆっくりと頷いた。
オ「代金は良い。持っていってくだされ」
『___でも』
オ「スリザリンさん、これは貴方の為にあった杖じゃ」
『…ありがとうございます』
オ「幸運を」
オリバンダーのお辞儀に見送られ店を出る。
『代金…本当に払わなくて良かったんですかね？』
教授は一息ついて私を見た。
セ「ご好意に少しは甘えたまえ___普通はもっと色々な杖を試して決めるものだ」
『私もそのつもりだった』
___でも
杖を取り出し、そっと撫でた。
『この杖が良いなって感じたんです』
教授はそうかと言って歩き出した。
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チキン(プロフ) - いなさん» コメントありがとうございます！嬉しいです(*´-`)今後も続いていくので是非見守って頂けると嬉しいです！ (2019年7月14日 10時) (
レス) id: 35a9e5ba09 (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - 最高の組み合わせです！！！私も同じくハリーポッターとアバンティーズが好きなんです♪ (2019年7月14日 10時) (レス) id: 07d4747a8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チキン | 作成日時：2019年6月27日 11時
