009. お兄ちゃんのばか - 3 ページ9
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「 わたし、お兄ちゃんの妹じゃなきゃ
良かった。今日思った。 」
「 何でいきなりそんなこと言うんだよ〜、
お兄ちゃん地味に心に刺さったぞ！ 」
私はお兄ちゃんを横目でじろっと見ると、
言い出した口は止まることを知らず、
更にお兄ちゃんに言葉を続ける。
「 お兄ちゃん、彼女なんて作らないで 」
起き上がってクッションを抱えて
ソファに座り直すと、お兄ちゃんは
私の隣に座り、にやにや笑いながら
頭をなでてくる。
「 え、なに嫉妬？もうかーわーいーいーなー
俺の妹は！！！お兄ちゃんラブだな！！ 」
嫉妬は嫉妬だけど、やっぱりお兄ちゃんは
お兄ちゃんだ。
私の本心になんて絶対に気づかない。
私は「 きもい、 」とそっけ無く返すと、
お兄ちゃんから視線をそらす。
「 …じゃあ、 」
お兄ちゃんは私の後頭部に大きな手を寄せ、
自分のほうへとひき寄せる。
「 俺とイケないことしちゃおっか、 」
いつになく大人っぽい表情のお兄ちゃん。
…彼女さんにも、こういう顔でこんなこと
してるのかな。なんて考えていたら、
気づけば押し倒されてお兄ちゃんの下。
「 どうする？ 」
お兄ちゃんの顔が、私に近づいてくる。
お兄ちゃんと私の唇が重な――――
「 …なーんてな！ 」
――――る？
「 どうどう、こんな俺もたまには良いでしょ？
やべー新しい俺の魅力、発掘しちゃった 」
お兄ちゃんは気づいていないのか、
はたまた分かっててそういうことを
してきたのか。
どちらにしても、お兄ちゃんがこんな調子
なのは同じことで。
「 …ばか、 」
だったら私のほうからしてやるもん。
後悔したって、知らないんだから。
「 …すき、 」
―――― 唇が、重なった。
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読んで下さり有り難う御座います！(^^)
岸優太くん編おわりになります。
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作者名：ももち | 作成日時：2015年8月29日 18時
