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「そこまで言うなら……買う。」
「ほんと!?!」
「うん。幾ら?」
「あー、えーとね…これは、お金じゃなくて」
突然下を向いて声を唸らせる。
「なに?」
「寿命……なんだけど」
「へ?」
「これは、Aちゃんの寿命の1/4を貰うの」
「え、えぇ……」
いくら楽しくはない人生だとはいえ、1/4も死神に費やしてしまうのは気が引けた。……というかこれが普通の人間の反応だろう。
まぁ……この時の私は今思えばちょっとおかしかったよな。
「いいです。買います」
「え、本当!?」
「うん!」
「じゃあ…死神にも沢山種類があるんだけど…」
と、嬉しそうにしたユースケが持ってきたのは7色の色の瓶。
「まずこの黒いやつは、大雑把で甘えん坊でちょっと面倒臭いんだけど〜、超良い奴!!」
「ほぉ……」
「んでこの青いのは頭が良くて、人懐っこくて周りがよく見れる!天才!」
「ハイスペックだなあ…」
「そして紫色は、コミュ障だけど紳士で頼りになるんだよね〜、あとゲームが好き。ゲーム与えないとダメなの」
「ゲームかぁ……」
「緑色は男気があって〜、素直でツンデレでまっっすぐないい子!素敵!」
「ツンデレいいねぇ……」
「赤いのは〜、ドジっ子でおバカちゃん何だけど一生懸命で頑張り屋さんで、んでちょっとサイコパス!」
「ギャップ要素えぐくね……?」
「黄色いのは煩いけど暖かくて優しくて元気で他人想いなの」
「いい子じゃん…」
「で、最後の純白!は、色の通り純粋でツッコミの天才で本当に真面目なの!!!吃驚しちゃうくらい」
「関西弁でしょその人」
「さあ!どれにする!!?」
全てを話し終わって万円の笑みで微笑むユースケに思わずこっちまで笑ってしまう。
うぅん……そうだなあ。
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ゆうか(プロフ) - とても面白かったです🌟それと、ルームシェアのしょうせつを読みたいんですが、パスワードとはなんですか…? (2021年12月31日 1時) (レス) id: 9fd1320a86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぎょ | 作成日時:2019年10月27日 22時