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周りには
たくさんの装置と沢山の管。
Aは目を閉じていて
酸素マスクをしていた。
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心電計の音が
響く静かな病室に
Aのお父さんはそっと声をかける。
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父「大丈夫か、」
傍に寄り、
もう一度声をかけても変化はなくて。
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一気に現実を見せられたかのよう。
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パッと目を開けて、
俺の顔を見て笑いかけて欲しい。
だけどAは綺麗な顔で凍ったように
表情が変わらなかった。
・
このまま、、、
もし目が覚めなかったら、
なんて考えたくないことが
脳裏に過って
怖くて仕方が無い。
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怖いのは
俺じゃなくてAのほうなのに。
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一粒の涙、
頬をそっと濡らした。
「A、
俺まだAとたっくさんしたいことある。
まだまだ一緒にいたいよ、
待ってるから。
目が覚めるまでずっとッッ、」
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握りしめる手、
温もりを精一杯感じて
気持ちを伝えるよう
強く
強く。
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先生「お時間です。」
5分は
あっという間で、
でも長くて、
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「また来るね、」
そう呼びかけたとき、
俺が握っていたAの手。
ピクッて、
本当に少しだけど動いた。
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微笑むことのない表情だったけど
大丈夫だよ、っていつもの声が
聞こえる気がする。
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余命を、
覆すのがA。
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病室を出て、
重い足取りで廊下を歩いた。
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涼風(プロフ) - 美久さん» こんにちは。コメントありがとうございます(^^)そうでしたか!こっちの作品にも足を運んで頂き嬉しいです♪本当にこの物語作ってよかったとじんわり噛みしめながらコメント読ませて頂きました。好きな作品のリストに入れてもらい光栄です!是非他のも見ていって下さい! (2017年8月2日 23時) (レス) id: 93533482e6 (このIDを非表示/違反報告)
美久(プロフ) - こんばんは、こんな晴れた日は特に。という作品を読んで涼風さんの作品が気になり、一気に読んでしまいました。気づいたら、日付を跨いでいました笑 こんなに泣ける作品に出会ったのは久しぶりです、私の中で好きな作品の一つとなりました。ありがとうございました! (2017年8月2日 2時) (レス) id: 2dc4f58c9a (このIDを非表示/違反報告)
涼風(プロフ) - れいなさん» はじめまして♪返信遅くなって申し訳ないです。そこまで深く考えて頂いたんですね。凄く作者として嬉しいです。まだまだ未熟なものですがこれからもよろしくお願い致します。応援ありがとうございます! (2017年1月15日 16時) (レス) id: 93533482e6 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - はじめまして。お話読ませていただきました。すごくすごく感動して涙が止まらなかったです。私も大切にしてくれたり大切にしたいと想える人に早く出逢いたいと思いました。これからも頑張ってください。応援しています! (2016年12月30日 1時) (レス) id: 41efcbc1fd (このIDを非表示/違反報告)
涼風(プロフ) - 芳美さん» 小説書いているんですか!?今度お邪魔させて頂きますね♪でも、私なんかの作品参考にしてもよろしいんですか??すごく恐れ多いです(笑) (2016年11月24日 19時) (レス) id: 93533482e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼風 | 作成日時:2016年10月23日 23時