闇の帝王の娘と捻れた世界【ツイステ】【HP】 (ページ15)

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テラコッタ色の髪をした青年がメイサの隣に座る。
「俺はエース。エース・トラッポラ」と自己紹介をされたのでメイサも自己紹介を返す。

この子もマグルなのかしら、と少し視線を落としたメイサに目敏く気付いた青年が「俺の顔になんかついてた?」と聞く。

「...いえ、何でもないわ。」

メイサは今純血か否かを問うのは変だと思い直し、口を噤んで俯いた。

「特待生だからってなんか言われたわけ?」

「...あら、私がそれくらいでへこたれるとでも思ってるの?私をへこませるだなんてその人は相当口が上手い人なのね。」

メイサは皮肉げに笑いながらエースの方を見る。
エースはエースで「何本気になってんの」とこれまた皮肉げな笑みを浮かべていた。

そこでもう一度教室の扉が開き、教師と思しき白黒に染められた髪の男が入ってきた。

ホグワーツより自由度高いわね、とメイサはポツリとこぼした。
エースも何を感じたかシャンと背筋を伸ばした。

「俺がこのクラスを受け持つことになったデイヴィス・クルーウェルだ。
気軽にクルーウェル様と呼んでもいいんだぞ。
くれぐれも問題を起こして退学になるなんて事態にはならないようにしろよ、子犬共。
それでは授業を始める。私語は慎め。」

面白そうね、とメイサは呟き、学園長から渡された教科書を開いた。

予習はしてきているし魔法薬学の成績トップでホグワーツを卒業したので多分大丈夫だろう、ともう一度教科書の文字を指でなぞった。