Cocktail [Zweite] -HSJ-

#Siebzehn ページ36

SIDE＿Chinen


「…起きろ！」
cn「だぁれっ！！」


もう…僕さっき寝たのに…
てか、僕にそんな言葉遣いする人居ないんだけど…まさか侵入者…！？

そんなことを思いながら目を開ければ、そこに広がっているのは不思議と眩しくはない真っ白な世界。
…あ、夢か。

てか、あの人いつの間にそんなに上から目線になったの。


cn「…あれ？」


…さっきの声は、誰の？

周りを見渡してもいつもの人は居ない。
ただ、真っ白な世界が広がっているだけ。

…居ないなんて、珍しいな。
この夢を見たら、必ずあの人とお話ができるのに。


cn「…変なの。」


居ないなら意味無いじゃん。何してよっかなぁ…
なんて思ってぼーっと座っていたら、足音が聞こえた。

きたかな、なんて思って後ろを振り返ったら、どこかで見たことがあるようなお爺さんが2人。


cn「どちら様ですか…」
「…これを見ても、ピンときませんか？」


そう言い、優し気なお爺さんは僕に顔を近づけた。
…右頬にあったのは、銀の虎。
ハッとして見上げれば、もう1人の怖そうなお爺さんの右頬には金の獅子が。


cn「金獅子、と…銀虎……」
「やっとか…」


…見たことがあったのは、嫌というほど肖像画を見せられたからか。
でも、なんで死んだはずの2人が…


「…警告をしに来たのだ。我らの力は、お主らの代で途切れる。」
cn「僕らの、代…？」
「えぇ。この力が継承されるのは貴方達が最初で最後です。
　…早く、決心しなさい。」


け、決心…？
この力、っていうのは、夢で誰かさんと繋がってること？
急に情報が入ってきすぎて意味わかんないんだけど…！？


「…混乱するのも分かる。
　だが、今を逃せば、この先永久に亀裂が埋まることはないのだ。」
cn「えい、きゅうに…？」
「えぇ。全ては貴方達にかかっています。」


僕、らに…


「良いですか。もう迷っている時間はありません。」

「お主らなら出来ると信じておるぞ。」


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