28.馴れ初め ページ28
……出会いは、十年前ぐらいだったかな。
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『……おかあさん、おとうさん、しらないこばっかだよ…』
「ふふっ、大丈夫よ、きっとお友達できるわよ」
春休みに引っ越してきた僕は、完全ぼっち状態で入学式にいた。
お母さんもお父さんも大丈夫と行っていたけれど、心配で心配で仕方なかった。
そして、その不安を交えながら教室に入った。
中は親御さんと子供がいるので、ぎゅうぎゅうだったけれど。
「真冬の席はここみたいね」
「隣はまだ来てないみたいだなー、真冬、隣の子ぐらい友達になってあげろよ？」
『ぼ、ぼくにはむりだよ……』
お父さんにからかわれるように言われながら、初めての席に座る。
座り心地とかは、当時よくわからなかったけど、内心すごく興奮していた。
あぁ、僕ももう１年生なんだ……って。
そんなときだった。
「……あら？相川さん？」
「……まぁ！太田さん！？」
突然聞いたことのない声が聞こえて、お母さんとお父さんが話し出す。
僕は、恐る恐るその方向へ向くと、一人の僕ぐらいの女の子と、両親がいた。
どうやら、僕とこの子は家が隣らしい。ずっと引き込もって近所のかたに挨拶もしなかったからわからなかった。
「……はじめまして！わたしはA！よろしくね！」
その子は席に座った途端、僕を見てぎゅっと僕の両手を握った。
にこにこと笑っていて、そんな笑顔で挨拶してくれたのが、僕にはうれしかった。
『……え、あ、その、……ま、まふゆ、です……』
緊張のあまり、同い年なのに敬語を使ってしまう。
でも、そんな僕でも、彼女は笑ってくれた。
「ごめんなさいねぇ、この子、人見知りで……」
「いえいえ、うちのAなんて毎日はしゃぎすぎで……」
隣でお母さんとお父さんが笑いながら話す。
幼い頃の僕にはあまり理解はできない内容だったけれど、これだけは覚えてる。
「まふゆくん！こんどがっこうきたら、わたしといっぱいあそぼーね！」
『…………うん！』
Aが、Aだけが僕に微笑んでくれたってことは_____
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つむぐ - やのさんの作品、どれも面白かったです！別垢になってもずっと応援してます！お疲れ様でした！ (2020年8月11日 18時) (
レス) id: 88b02305d1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきか - 小説の最後の意味教えてほしいです (2019年10月27日 21時) (レス) id: f42ad21887 (このIDを非表示/違反報告)
ヽ(・∀・)やぁ - お久しぶりです。受験勉強で見れてないうちに...。新しい垢見つけたらコメントしますね！ずっとずっとやのさんの作品が大好きです！ (2019年7月9日 6時) (レス) id: f277aaf274 (このIDを非表示/違反報告)
ここね(プロフ) - あなたの作品が大好きです！今回の作品も号泣させていただきましたw別アカになろうが必ず見つけ出します！ (2019年6月16日 9時) (レス) id: f16806af0a (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - 今作も遅くなりましたが、読ませて頂きました。最後のつっかえる感じがとても好きです。また、貴方の書く作品に出会えたら嬉しいなと思います。お疲れ様でした！！！(^^) (2019年5月5日 23時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
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