18.甘いスイーツ ページ18
『……な、なにこれ、……激うま……』
「…………ふふっ、気に入ってもらえてよかったよ」
「……………………あまい」
ここはとあるスイーツ店で、私は目の前にあるクリームがのった美味しそうなパンケーキを口に含んで味わっていた。
クスッと微笑んでカフェを飲む一ノ瀬くんに対し、相川くんはショコラケーキを食べて少し不機嫌そうに呟いた。
……ってか、こんな店知ってるなんて、一ノ瀬くんのくせして女子力たっか!
「…………あまいから、最後の一口、あげます」
『え!?いいの!?………………へ?』
相川くんは私に向けてそう告げ、私はショコラケーキが食べられる喜びを噛み締めていると、目の前にふととあるものが差し出された。
それは、フォークで刺されたショコラケーキの一部。
す、すっごく美味しそうだけど……、
『……え、いや、自分のフォークで食べるよ?』
「…………あーん、…………ダメ、ですか?………」
はううぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!
首をこてんっとかしげ、真顔なのに上目遣いに見えるような仕草を華麗にしだす相川くん。
私はそのかわいさに胸を打たれ、心のなかで悶えていた。
「…………はい、あーん、」
『……あ、あーん、…………』
私は口を大きく開け、ショコラケーキを口一杯含んだ。
……すると、口の中には甘ったるい甘さが広がって、とっても幸福感を感じられた。
……ふわふわの生地に、溶けてしまいそうな感触、そして何よりこの甘めのショコラ!……
『…………美味しい……』
気づけば昇天しちゃいそうな気分で落ちそうな頬を押さえていた。
……そんなとき、
……コツ、……と、あまり大きくない音だが、そのガラスと何かがぶつかり合う音に私は目を覚ます。
その音を起こしたのは一ノ瀬くんで、カフェをテーブルに置くと、にこっとほほえんだ。
「……すっごく幸せそうな顔だったね」
『…………え、あ、お、お恥ずかしい……』
そう指摘されるもんだから、私は多大なる羞恥心に心を蝕まれ、顎を引いて俯いてしまう。
こ、こんな公共の場であんな恥ずかしい顔をさらけ出してしまった……、
「………まぁ、本題にはいるんだけれど、」
『……ん?』
「せっかく相川さんもいるんだし、……俺と相川さんの違いでも話そうか」
『…………違い?』
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ちょこ - とてもよかったです!その後話が欲しい! (2019年10月24日 0時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
はなね - 貧欲ではなく貪欲では? (2019年10月22日 14時) (レス) id: ea485f4be1 (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 愛香さん» ありがとうございますううううう!!!!はい!天界から降臨したエンジェルボイスを持つ天使さんの予定です!!はい!頑張ります! (2019年4月18日 20時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - layuさん» ありがとうございますううううう!!!!今回はそらまふを少し意識いたしました!……(`;ω;´)……わかりました!ご要望とあらば書かせていただきます!しかし主の心の体調ややる気具合で変わってくるので、更新されなかったら諦めたと思ってくださいw (2019年4月18日 20時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
愛香(プロフ) - 今回も面白かったです!次は……どこぞのバーコードさんですかね?待ってます!頑張って下さい! (2019年4月18日 20時) (レス) id: 02509c761b (このIDを非表示/違反報告)
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