17.絆 ページ17
「……あう、つっかれたぁ、……」
居候生活2日目しかたっていないのにも関わらずソファにダイブしているそらる。
まぁ、遊びとか変なことしてたからね……。
「……俺が持ち込んだ話なのに、あいつら二人上手いように丸め込みやがって……」
『ま、それはそらるがあの二人の絆に叶わなかったってことでしょ』
「……絆、か……」
私は上着を脱ぎ、自分の椅子にかける。
二人は幼馴染みっていってたし、二人揃えばまぁ多少のハンデは出ちゃうよね。
「……俺たちにも、“絆”、あるのかな、」
『………………は?』
突然爆弾発言をして来たそらるに、私は唖然とした。
するとそらるは少し言葉を濁しながら、ニヤニヤとした顔でこう告げる。
「……いや、ほら、一応契約してるからさ、ね?」
『ね?じゃないし!出会って少ししか経ってないんだよ!?絆もクソもないわ!!』
「えぇー、そこまで言うことなくない?そらるさん悲しいなぁ、」
色っぽく笑うそらるに、私は暴言で反撃する。
そらるは自分のことを“そらるさん”といい始め、頬杖をつきながら私を見つめてさらに口角をあげた。
『……ふんっ、言っとくけど、契約は私がしたくてしたんじゃないんだから』
私は頬を膨らませ、ツーンとした顔をそらす。
そうだ。元々脅しでやられた。
「……ご飯にしようか」
『…………え?あ、ちょっ!!』
突然そらるは立ち上がって私を床に押し倒す。
ずきずきとした痛みが走り、私はゆっくりと目を開いた。
「…………はぁ。ほんと、人間って素直じゃないよね」
上では私をニヤニヤとした顔でみつめるそらる。
お前に言われたくないけど!?!?
「……いただきます」
その刹那、そらるは私の首もとに近づき、カプリと傷をつける。
ゴクッ、ゴクッ、といった飲む音や水音が耳に入って、すごくはずかしくなる。
『…………んっ、あっ、……』
変な声は出るし、顔は赤くなるし、もう最悪だ。
心なしか、今日は飲む量が多い気がする。
『……うっ、……あぁっ、……』
そらるはやめることを知らないように何度も何度も吸血をしていく。
私の腕をつかむ手首だって青白くて、本当に吸血鬼なんだと実感させられるほどだった。
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ましゅ - そらる吸血鬼えろるすぎやr((( めっちゃ好きです!! (2022年7月17日 9時) (レス) @page35 id: de60ba5332 (このIDを非表示/違反報告)
蒼也 - 440票目ゲット!シャー↑ (2019年7月15日 23時) (レス) id: 86451e69dd (このIDを非表示/違反報告)
利闇涙(プロフ) - 初コメ失礼します!めっっっっっちゃ感動しました!とても面白かったです!完結おめでとうございます!お疲れ様でした! (2019年5月11日 12時) (レス) id: da6ca6fcda (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» おぉぉぉぉwwありがとう!!wwあんまりやると怒られちゃうかもだから気を付けてね!w(でも小説の感想だからワンチャン大丈夫かもw) (2019年3月30日 0時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - うらたん、いい人だったw吸血鬼、萌えた(萌えはてたわ)私も長々とコメしてるやつにちゃんと返してくれるやのん好きよ← (2019年3月30日 0時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
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