11.口付け ページ11
『……な、なにをっ、……』
すると相川さんは私の頬に白くて大きな手を振れさせて、撫でるようにする。
そういう行為さえも今ではドキドキと胸が高鳴っていた。
「……顔、赤くなってるよ、…くふっ、……そんなに僕のこと意識してくれてるの?……はぁっ、ヤバイっ、……ゾクゾクしてきちゃったァ……」
すると頬にあった手は額らへんに動いていて、私の前髪をかきあげていた。
そして相川さんは私の額に顔を近づけ、口付けをする。
な、なななななっ!!…………
私の顔はさらに真っ赤になり、心臓はドクドクと鳴り止むことを忘れているようだった。
『ちょっ、やめっ、……』
今度は私の瞼、鼻、頬、首、いろんなところにキスをすると、相川さんは改めて顔をあげて、私と見つめあう形になった。
「……気を付けてね、僕以外に襲われちゃ、め、だよ。」
正気を取り戻したのか相川さんの頬の赤らみは消えていて、ニヤリと笑っていた。
相川さんは立ち上がり、私もそれに伴って上半身を起こした。
うぅ!!……腰がズキズキするし、……なんだか、……
す、少し、恥ずかしかった……。
「可愛かったよ、Aちゃん」
そう微笑み手を差し出す相川さん。
私はその手を受け取り、自分の手をおき、立ち上がった。
『とりあえず○んでください』
そんなこと言ってるけど、内心では…
…恥ずかしい!!ドキドキしてた私が恥ずかしい!!……
「んふっ、Aちゃんのためなら僕、SでもMでも何でもなるよ」
『いやほんと○んでぇ!?!?』
なんなのこいつ!?え!?溺愛しすぎにもほどがあるんじゃない!?
私がそう心のなかで突っ込んでいると、
「そろそろ授業だし、帰ろっか」
『はぁ、……ヤバイ奴と関わっちゃったかもしれないなぁ……』
私はそうため息をついて、屋上のドアへと向かう。
相川さんは後ろでにっこりと笑っていて、私はふんっと顔をそらしていた。
そして、相川さんをおいてドアを開き、屋上からでた。
.
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「……そろそろ、本性表すかな。あの人。」
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「……あー、もう、友達ごっこ疲れたぁ」
「我慢しろ、俺らはこうして生きていかなきゃなんだから」
「わかってるってば!……」
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ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2019年9月24日 17時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです!その後話もっと読みたい! 終わって欲しくない(´;ω;`)あとそらるさん(彼方先輩)今は夢主ちゃんのこと、どう思ってるんだろう…?とても気になる…!! (2019年8月24日 1時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» できれば気づかないでほしかったぞwwww違うよ、やのんはいじる役だよ((((((((( (2019年4月1日 22時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - やのさん» ごめんなー(棒)ちょっと嬉しい気持ちがあったんだわ(^^)恥ずかしいんだね〜一生使えるネタが出来たw(嘘です)やのんは、いじられ役だね(( (2019年4月1日 22時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
やの(プロフ) - 夜空(主にDS)さん» 毎度のごとく長文のコメントありがとぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!( ;∀;)うん!更新頑張るね!ちょっwwwほめてくれるのはうれしいけど、恥ずかしいからそこには触れないでwwww (2019年4月1日 22時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
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