リバース男子の扱い方【まふまふ】

25.お戯れ ページ25

……棗……。相川さんがいってた限りだと、私がお相手の人を惚れされたみたいだけど、






私にそんなこと、一言も相談しないで独りで抱えてたんだよね……






私、やっぱり人を傷付ける悪い子なのかもしれないな





また棗と笑って遊びにいったり、下校したりしたいのに……






「え、ちょっ！！石崎ッ！」





「……石崎さん！危ない！」








…………………………え？







その瞬間、目の前にはドアップに映ったバスケットボール






そして顔面に鈍い痛みが走り、私はその反動で足が滑り、後ろから倒れていく






ボールが跳ねる音がすると同時に、私の意識はもうろうとし、背中に物凄い痛みが走ってから、私は眠りについた。





「Aちゃん！……___」







そんな焦る声も知らずに。






.






.







.





『……ん、』






ゆっくりと目を開けると、そこは見慣れない真っ白い天井




体全体が暖かな体温で包まれていて、少し顎を引くと真っ白な布団が目にうつった






私は朦朧とする意識のなか、上半身だけを起こすと、周りには白いカーテンがあり、その純白さから保健室だと予想した






でも誰もいない






私は先生を呼ぼうと、ベッドを降りようとした、その時だった








「……ちょっ、かなたっ！……」







「くふっ、だいじょーぶだいじょーぶ、隣のやつが起きないように口塞いでればね」







聞いたことのある男性の低い声と、全く聞き覚えのない女性の声






……彼方っていってたし、……今朝あった彼方先輩？だよね？……






それと、バリバリ起きてるんですけど私！！






ちょ、え？お戯れ中！？え！？ここ神聖なる保健室だよ！？()





ど、どどどどうしよう！！






「……あっ、かなたっ、……」






「………………ごめん。やっぱ無理」






「………………へ？」






「お前、他の男とやってんだろ？そんなやつを愛してあげられないよ」







完ｯ全なる修羅場ぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！






どうしよう！！こんなんじゃ少しでも音をたててしまったら気づかれるに決まってる！！







「な、なんでっ？……どうして！……やだ！捨てないで！……」






「ふふっ、……生憎他の男に抱かれたやつを抱く趣味はないからね」






「ッ！……」






すると隣からカーテンの開く音がし、足音が遠くなる






……行ったか？









「ふふっ、…さぁて、……楽しもうか、Aちゃん」

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