秘事-ﾋﾒｺﾞﾄ- (ページ3)

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運命-ｻﾀﾞﾒ- ページ3

「誰か居るの？」

何かの気配がする。

きっと、いや絶対人がいる...

やだ。怖い

醜い月のせいで恐怖は増してく。

何処からか聞こえてくる口笛の音。

「誰？ねぇ…だれ…？」

『…♪』

『やぁ。驚かせちゃったかな？』

「貴方は…？」

『こんな時間にこんな所で何をしているの？』

「答えてよ」

『道に迷ったのかなー？迷ったなら僕の部屋貸してあげるよ？』

彼は笑顔でそう言うけれど
目は笑っていなくて
とてつもなく不気味。

『大丈夫怪しい物じゃないよ。僕は君のことよ～く知っているしね』

また見せるその不気味な笑顔。

何かを感じる

私のことをよく知っている？

何を馬鹿なこと。

私はこの人のこと何も知らない見たことも…ない。

けど、野宿は避けたい…。

それに

この不気味な笑顔に何故か惹かれていく私が居る

「...お部屋、借りさせてください。」

気がついたらそう告げていた

『さぁ、おいで。』

森の奥へ消え行く

そこには暗い雰囲気の建物

･入るな危険･

何かがそう告げた気がした

此処で私は元に戻れば…

否、この人と話した時点で

此処に迷い込んだ時点で

私の運命は決まっていたのね。