山姥切長義に惚れてしまった【刀剣乱舞】 (ページ7)

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第六話【布男の考え】ページ7

「一体全体、誰のせいでこんな資材不足になっているのかご存知ですか？」
「あぁ知っているとも。俺達政府の働きだ。それは因果応報、自業自得というのをご存知か？」
「違う。そんなものじゃない」

私が一層声を低くして言えば、布男は口を紡いだ。彼は考えた。もしかするとデマを伝えられているのかもしれない。と

「政府は半年前、私をここへ強制的に戻した。本丸を明け渡すという脅しをかけて……。
でも、それだけじゃなかった。一度でもこの本丸を離れ、現世に戻ろうと言うなら本当に明け渡すと言われたんだ。宗三さんの言葉を借りるなら、私は籠の鳥なんだよ。それから嫌味のように資材を減らされて、私の大切な仲間を奪っていったんだ」

彼は考えた。政府の言っていた事と全くかけ離れている。クズ審神者が言っていることが本当なのであれば、俺は………。
『仲間を奪われた』？鍛刀した刀剣男士を政府が奪ったのか？……そんなこと、何故……。と

「待て、仲間を奪われた？」

彼は覚えがあった。クズ審神者の言う、奪われた仲間に覚えがあったのだ
記憶こそ確かでないが、政府と特定の審神者のやり取りを、聞いたような気がしたのだ

「奪われたのは、三日月宗近、小狐丸、レア四太刀。……今どこにいるのかすらわからない。生きているのか死んでいるのかすらも…。もう割り切って、新しい彼らを呼ぼうと思ったんだけどね
……資材が鍛刀に回せない状況にあるんだ」

って、私はなんでこんな布男にこんな話をしているんだ。何よりも政府側だぞ。敵だぞ。何やってんだバカ

「……」

＿＿おっと？予想外の反応だ。布男は黙りこくって考え込むように手を顎に乗せている
ここで、私は1つの可能性を導いた
……もしかすると、この布男が現状打破してくれる救世主なのではないか？私を籠から出してくれる救世主なのではないか？と
いや、流石に考えすぎか。だって布男だもん。希望は薄い
すると、突然立ちあがった布男は無言で出入口である襖の前に歩み寄る

「一度政府に戻る。聚楽第への門は閉じるため、勝手な行動は許されない」
「あ、は、はい…」

スパンッと閉じられた襖を見つめて、動きが取れなくなっていた私
…………まさか、本当に…？
と、布男の思考がわからなくて、長谷部と歌仙が心配そうに入ってきたのにも気づかなかった。肩を叩かれてやっと気づいたが…
本当に、救世主なのか…？あの布男…