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第十話【全ての意味】 ページ11

結果的に言えば、聚楽第へは今後一切行けなくなってしまった。布男が政府の配属を外れたことによって、時代の門を開閉することも不可能になったためだ。私としては万々歳だが、布男はそうじゃあないらしい
聚楽第の歴史を正史に戻せないという事は、時代が改変するという事

「__もしかすると、政府が消えるかもしれない」

タイムパラドックス。時間の逆説が起きてしまうのだ
些細な改変は波動関数で修正され収束されていく。だが、聚楽第の件はけして些細な改変とは言えない。時代そのものを変えてしまうような改変だ

「政府が消える?最高じゃんか」
「はぁ…これだからクズ審神者は…」
「はせ」
「やめろ」

誰よりも政府の消滅を願っている私としては万々歳なのだが?それをなぜ君はクズと称する
ちなみに前回の布男(山姥切長義)のツンデレについてだが、仲直りはもちろんしていない。短刀達を迎えに行った時に、顔合わせも含めて強引に連れて行って今の話になっている

「つまり、俺たちの存在も消えるってこった」
「そ、それはいやです!あるじさまとはなれたくありません!」

薬研ニキの突き刺すような言葉にいまつるちゃんがひらがなで必死に訴えかける。しかし、聚楽第に向かえない=正史に戻せない。これが現実なのだ
全てが変わっていく。この未来の全てが改変されてしまう

「なるほど、ワンチャン私も消えるのか」

この世からいらない存在を消すなんて、なんて合理的なんでしょう!世界に平和が訪れるよ!改変された時点で平和じゃないけど!

「呑気に言ってる場合ではない。俺としては願ってもない機会ではあるが、消えたくはない」

こいつはサラッと煽ってくるからやっぱり大嫌いだ。折れろとは言わないが1回重傷になってしまえ(小声)
ここで、私の自他共に認める特技を発動する。『ひねくれ』である。意見を全て批判的に見て発言する。一種の癖だ

「もしも、それで救われる人がいるんだとすれば?」
「…お前は我々をなんだと思っているんだ。今の歴史を守るために我々がいるんだろう。なぜ改変主義者のようなことを言う」
「主義者ではないけど…それも一理あるんじゃないかなって」
「今が正史です。今を守るために俺達がいるのです」

布男の言葉を長谷部が復唱する
その通りだ。彼らが存在する意味も、私がここにいる意味も、全てそのためなのだ。なぜ否定する必要がある
私は、私を、みんなを守るためにここに居るんだ

第十一話【他の審神者】→←第九話【クズの本文】



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設定タグ:刀剣乱舞 , 山姥切長義 , ネタバレ注意   
作品ジャンル:その他
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作者名:絶望少女 | 作成日時:2018年11月17日 22時

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