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「君はその力を制御出来てないのかい？」
「···顔も姿も分からないお前に言うほど､私は優しくない」
なら､これはどうだろうか
そう言って被っていたフードを
「これで姿も､顔も見えた訳だ
でも､これだけじゃ信用して貰えそうにないから名前も言っておこうかな
僕は“ルス” 宜しくね」
「私は···志水A
ルス､さんと呼べば良いのか」
さん付けなんて堅苦しいからルスだけでいいよと言われるが､彼は私より年上だと思う
「僕が年上の様に見えると思うけど､実際には君より年下なんだよね···まぁ､僕には年齢なんて概念は存在しないんだけど」
「···年齢が無い？」
「人間とは違う種族に属する者､と言えば分かるかな？天使や悪魔を想像してくれれば良い」
まぁ羽は生えていないんだけど
そう言って私の前に歩いてくる
「あと､僕の能力も紹介しておくよ
僕の能力は操作､目で見たり触れたりした者を操る事が出来るんだ」
「···大鎌を召喚出来る｡力を解放すれば属性は付与されないけど､風を起こせたり武器の形状変化が出来る」
試しに召喚していた大鎌を弓や剣に変えると､ルスは目を輝かせて大鎌を見つめていた
「凄いね､その
褒められることがあまりない私は耐性が無かったのか､頬が段々熱くなってきたのを感じた
「わ､私の力を何故褒める」
動揺しているのが言葉にも現れる
「だって凄いじゃないか､君の様なまだ未成年の子がこれほどの強力な能力を持ち合わせているなんてね」
「···お前､本当に年下なのか?」
やだなあ､僕は年下だけど年齢の概念なんて無いってさっき言ったじゃないか
そう言って私の肩をばしばし叩く､痛い
「僕の力は君の様な武器召喚の能力じゃあ無いからね､こうしてナイフで補っているんだ」
「ナイフを振りかざした時に重さを感じたが､あれもルスの能力のひとつなのか？」
「そうだよ､僕の力は操作に関連するものなら全てとは言えないが操ることが出来る
人形を操る小さなことから､重力を操る大きなことまで､全てを操作出来るんだ」
「チート級の能力だな」
「褒めても飴玉くらいしか出ないよ」
飴玉出るのか
はい｡と渡されるいちご味の飴玉､周りにざらめが散りばめられている
私はそれを口の中に放り込んだ
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作者名：揚げ豆腐 | 作成日時：2018年8月25日 2時
