【d!】異世界人召喚の儀式Ⅱ (ページ39)

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88.恐ろしい事実ページ39

Aは少し驚きそして言う

『本当に私は、人の運がありますね』

少し涙を浮かべ笑う。その顔からは心の荷が降りた様な表情が伺える。

sn「いつもの量維持出来たら訓練してもいいよ」

『(やった、ようやくできる)』

gr「魔力がきれたらどうするんだ」

「「「「！？」」」」

ci「魔力枯渇の事ですかそれ」

『皆さんからしてみればそうですね』

zm「それ､大丈夫なん？」

『はい。むしろ魔力無い方が体調良いです』

その事実に周りは更に驚く。

sn「じゃあ、無くなったらマカロンでも貰って補充しようか」

『はい！』

いつものニコニコした元気なAに戻り、当たり前かのような2人のやり取り見た周りは驚きと同時に今更気づく。

魔力が無くても生きていける人物が目の前にいる

その事の重大さに…

つまり、自分達のように残りの魔力量を心配しなくても良いという事。魔力の有り無し関係なく生きれるということ。

そして、Aは魔法が無くても生きていける術を知っている。

もしこのまま先程聞いた試しを、限界を知りつつ自由に保持量の"上限"を増すことを、続ければどうなるのか

魔力を使い果たしても息絶えることはなく、むしろその方が正常。補充をすればまたすぐに魔法が使える。しかも他人からも補充可能。

魔力枯渇で意識を失う事も無く、傍からは無くなったことすら分からない。

もし、自分達が同じ体質なら戦場でどうなるか…恐らく無双出来るだろう。

そもそも、この世界へ適応したのなら

魔力量が0のAは何故魔力を保持出来るのか

適応した事で身体が魔力を欲してる？たしかに本来魔力は持っているはずなのだ。つまり…Aは無限に魔力を吸い続けることになる。

自身は無だが【常に有であろうとする】のだから。

仮にこれらが正しければ保持量の上限が決まっていないAの寿命は…

その恐ろしい事実に各々がいきつき、冷や汗をかき同時に恐怖する。もし他国へ知られれば、いや、此処にいるメンバー以外に知られたら、いつ狙われるか分かったものでは無い。我々の恐怖にもなりうる存在。

謎多き得体の知れない存在

もう殺す事は出来ない。何せAを大切な仲間だと認識し守りたいと思ってしまっているのだから。

そんな幹部達を見てグルッぺンが目で訴える。

絶対にAを逃がすな

何が何でも守り抜け

本人にその意思が無くても、Aは世界を永遠にすべられる可能性を秘めている。

そんな恐ろしい事実が今、浮かび上がった。