悪夢は消せるもの・小さな男の子【痣路不】 ページ17
「へぇ〜…みっちーは雪子ちゃんと仲良し……いや、仲良しだった、かな」
クスクスと笑うユーリアが立つのは、モブ野の家の近くの電柱の上。満月の光がユーリアを輝かせ、神々しさを感じる。
「可哀想だねぇ、雪子ちゃん」
ユーリアはある一点を見つめ、眉を下げながらまた笑う。それは苦笑にも、微笑にも見える…形容し難い不思議な笑みだった。
「まあでも、このままだとみっちーが良い夢見れなさそうだし……」
そう言うとユーリアはモブ野のいる部屋に手をかざし、その手を優雅に振った。
「ゆっくりおやすみ、みっちー」
にこりと笑い、ユーリアは月夜に消えた。
____________
翌日、ユーリアは鼻歌を歌いながら門を潜った。教室へは向かわず、そのままの足である場所へと歩を進めた。その時。
男子生徒「職員室行くのかな?!」
ショタ「…えと……は、はい!」
困ってる様子の少年と、ショタコンな雰囲気の男子生徒。
助けるべきなのは一目瞭然だ。
「やっほー、そこの少年!」
ユーリアはチラリと浮いている男を盗み見る。明らかにこの世のものでもない彼は、どうやらこの少年の兄らしい。
事実、少年も兄に向かって「お兄ちゃん」と言っていた。
「お困りなようだから、僕が案内してあげる」
にっこりと人のいい笑みを浮かべ、ぽかんとしている男子生徒にまたも笑顔を放った。
「こっから先は俺に任せて、君は戻りな?」
ふんわりと、今度は柔らかい笑みを浮かべたユーリア。その様子に、男子生徒は頬を染めた。
男子生徒「は、はひ!よろしくお願いいたしますぅ!!!」
新しい扉を開いた男子生徒をそのままに、ユーリアは少年に手を差し伸べる。
「私はユーリア!君は?」
太陽の光で照らされたユーリアのその笑顔は美しく輝いていた。
彼奴は誰ですか【SnowWhite】→←閲覧注意?by美智【ヒナキノ子猫】
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雛猫(キノコ)-元ヒナキノ子猫(プロフ) - 終わりました! (2018年9月9日 16時) (レス) id: cc81ae7131 (このIDを非表示/違反報告)
雛猫(キノコ)-元ヒナキノ子猫(プロフ) - 更新します(はぁと)← (2018年9月9日 14時) (レス) id: cc81ae7131 (このIDを非表示/違反報告)
赤黒 柚子見(プロフ) - 手直し終わりました (2018年8月18日 22時) (レス) id: 06134be286 (このIDを非表示/違反報告)
赤黒 柚子見(プロフ) - 更新じゃなくて手直しします (2018年8月18日 21時) (レス) id: 06134be286 (このIDを非表示/違反報告)
赤黒 柚子見(プロフ) - 少し遅くなったけど更新終わりました! (2018年8月17日 14時) (レス) id: 06134be286 (このIDを非表示/違反報告)
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