遊郭へようこそ、金髪くん。【 我妻善逸 】

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「こっち着いてきて」





とりあえず部屋に案内するため、金髪くんを私の後ろについて来させる。
その時も辺りをキョロキョロしまくって、
見た事もない世界に驚いているようだった。


……そうだ、この子の名前聞いてない。






「ねえ、君、名前はなんて言うの？」

「ぅえ⁉え、な、名前⁉」




不意にそう聞くと、金髪くんは甲高い悲鳴を上げた。相当ビックリしたらしい。






「はは、驚かせてごめんね、君の名前が知りたくなっちゃって」

「…俺は、あ、我妻善逸って言います……」

「善逸くんね、私はA、善逸くんはこういう所くるの初めて？」

「は、初めてです‼」







いきなり今まで俯いてた顔を上げ、私の方を見る彼。
……初めて、なんて都合がいい。








「じゃあ、私が善逸くんの初めて貰っちゃうって事だね」

「ぅえ……」








後ろをチラリと見て意地悪そうに笑えば、彼は目を見開き、真っ赤な顔で呆然とした。
……あー、面白い。









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