＋＋＋＋＋ ページ19
.
断られることも覚悟の上
そんな顔をしていた
私はそんな弟に、呆れてしまう
「……なんだよその顔。
下手すりゃ死ぬ可能性だってあんだぜ」
当たり前だ
相変わらず愚弟は考えが甘い
銀時も私も甘いと言われ続けていたが、それよりも甘いなんて相当だなリクオ
それでも、私は私の
「お前はゴチャゴチャ考えすぎなんだよバカ」
「は！？」
「へっぽこ院ちゃん助けたいんだろ？
…仲間を、友達を、助けたいんだろ？」
「……おう」
ならば…
「なら、へっぽこ院ちゃんも私の大事なモノだよ」
「……姉貴？」
「私の大事な仲間の仲間も私の仲間だ。
助ける理由はあるだろ？」
「…………｣
息を吐くように言いのけてしまった姉にリクオは言葉を失った
そしてそう言えば、以前にそんな事を言っていたこともあったと思い出すがそれがあまりにも当然だと言いたげな様子にハッ…と乾いた笑い声が出てしまう
「はぁ…姉貴にゃあ一生勝てる気しねぇ」
「当たり前ぇなこといってんな。
………あとな、リクオ」
「なんだ？」
「"ついてきてくれるか？"じゃねーよ。
手前の仲間助ける為なら私の命ぐれェ一緒にかける覚悟でやれ。
じゃなきゃ、守りたいもんなんざ守れやしねぇ」
お前の大事なものを守る為ならば、私はいくらでもこの命を張ろう
いくらでも剣を振ってやろう
お前が道を踏み外さずにただひたすらと真っ直ぐに進むのならば手助けをしてやろう
んじゃまずは帰宅の準備でもしてくらぁ、とAは手をヒラヒラさせて実践場を後にした
「……姉貴……デカすぎんだよ、あんたは……
懐広すぎて…変に気ぃ使ってた俺がバカみてぇだ」
「……A超かっけぇじゃねぇか。惚れるわ」
「淡島お前な……」
「……あんだけ器でかいのになんでAじゃなくてリクオが若頭なんだ？
いや、別にリクオに文句があるわけじゃねーからな？
Aにも十分総大将の器だよな？」
雨造の言う通り
Aには奴良組を背負えるほどの深い懐がある
強さがある、魅力がある
けれど、リクオ曰くリクオが勝手に補佐にしなければ奴良組に関わるつもりは全くなかったという
「ガキの頃から姉貴は奴良組継ぐこと興味なかったからな、オレと違って。
……それに姉貴はのらりくらりとしたぬらりひょんってぇよりふわふわ浮いてる浮雲だからなァ。
奴良組じゃ有名な話だよ」
「「「「浮雲……」」」」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(名前)ことみ(プロフ) - いつも、楽しく読ませてもらってます！ぬら孫の転生のものを探していてこの作品に出会い更新が来るたびにすごくたのしみにしてます！！これからも作品楽しみにしてます！！ (2020年1月4日 20時) (
レス) id: eb62bdd2ac (このIDを非表示/違反報告)
キカ - 明けましておめでとうございます！今年も楽しく読まさせていただいてます！次が楽しみです！更新頑張ってくださいね！お体に気をつけてください。応援しています！ (2020年1月2日 1時) (レス) id: 2047e5dc6b (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ムクロさん» ムクロ様、コメントありがとうございます！気に入って頂けて光栄です。これこらもよろしくお願いします！ (2019年12月4日 23時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
ムクロ(プロフ) - コメ失礼します！むっちゃ面白い！凄ェ！ 面白すぎて1から一気読みしてここまできましたwこれからも更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月29日 19時) (レス) id: 1f680d1d0e (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 神威さん» 神威様、コメントありがとうございます！いやいや、文才なんかありませんからマジで…でも気に入って頂けたのなら嬉しいです！ぜひこれからも愛読よろしくお願いしますm(_ _)m (2019年11月29日 16時) (レス) id: 9e3e8858ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：江
| 作成日時：2019年11月14日 23時
