雪124片 ページ33
─
「薫さん」
「ん」
短く返すと、強く抱きしめられた。後ろから。
両肩を交差した腕で抑えられ、足まで絡めて私を逃がさないと言うように触れてくる。
「……よ、遙治？」
このまま喰われるかとヒヤヒヤしていると、濡れた髪に埋められた顔から声が落ちてくる。
「…………心配、したんです。本当に。」
「ぇ…………」
「本当に。帰りだってあの様子だと全力疾走してきたんでしょう。
足挫いたらどうするつもりだったんですか」
「……はい」
自分でもあれは薄々ヤバかったと思ってたので素直に返事。
「……万が一急ぐ事態でも安全第一を心がけること。
お願いします。そこは約束してください。
破ったらまたお風呂乗り込みにきますから」
「…………うん。約束する」
すっかり落ち着ききって浴槽の縁に手をかける。
「出るわ」
「はい」
脱衣所に出る。
と何故か遙治が瞬速でバスタオルを私に投げ、私がそれで体を拭いてると私と自身の髪を手頃なタオルでぐわしぐわしと水分を拭き取りよいしょっと横抱きに抱き上げられた。
「…………遙治さーん？」
「さっきまでの事をやっといてはい終わりとなるほど私が我慢強いと思っているのなら、大きな勘違いですよ。」
「据え膳食わねば男が廃るとか言うもんな知ってる。
けど別にしなくてもお前の男前は廃らねえと思うから食うなよ！」
必死の抵抗は良い笑顔に黙殺された。
…………その夜は散々弄びつくされて、翌日腰痛に悩まされたのは言うまでもない。
＊＊
この後の銀婚式のお話はSide Storyにてどうぞ
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camellia(プロフ) - あみさん» ありがとうございます！続編もよろしくお願いします、頑張ります！！ (2019年8月1日 15時) (
レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とっても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2019年8月1日 15時) (レス) id: e50713e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - え、携帯のお調子大丈夫ですか！？ わーい(ﾉ≧▽≦)ﾉ そう言っていただけると嬉しいです！ 正直リアルでの恋愛ゼロなので推しへの愛でここまで書けるとは思ってもなかったです() こっから面白くさせますよー！！！ (2019年7月18日 7時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
SR400 - 携帯壊れてから見てなかったんですが、久しぶりに見るとやっばり面白いです！めっちゃキュンキュンしました！ (2019年7月17日 22時) (レス) id: d097415149 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - SR400さん» 優しいお言葉誠にありがとうございます(*´▽｀*) 9話にも及ぶ長ったらしさによくぞお付き合いいただけました。これからも頑張らさせていただけます！ (2019年6月30日 8時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：camellia | 作成日時：2019年5月1日 8時
