雪107片 ページ16
─
「んっっ、終わったー〜〜〜…………」
思い切り伸びをした。
4月の陽気は絶好の洗濯日和。
快晴とまではいかなくとも澄みきった空に、時折吹く心地よい風。
その風に桜の花びらが乗ってくるのも、そう遠くはないだろう。
一息つくと眠気が襲ってくるが、部屋は気温が高く少し寝づらい。
網戸だけを閉めると、そのまま歩を進めた。
日中は日が射すことのない、奥の部屋。
ダブルベッドに思い切りダイブした。
定期的に洗濯してるから埃臭くはない。
のそりと寝転がってタオルケットをかぶる。
ほんのりと青が宿された壁紙を眺めながら、眠りに引き込まれた。
高遠side
「薫さん？」
リビングで読書に没頭していて、空腹に気づいて彼女を探した。
確か洗濯物を干していたはずだ。
思いながらベランダを見やるが、動く気配は感じられない。
ふと反対側を見ると、その方向の二つ続きの部屋のドアが開け放たれていた。
転がり込んだその日に、『入るな』と言いつけられた部屋。
居なかったら後で謝ろう、と足を踏み出して奥に続く引き戸を開ける。
セミダブルのベッドがあり、その上に彼女が寝転がっていた。
……入るな、と言われた意図を何となく読む。
家に上げた男をまだ確実に無害とは言い切れなかったあの時に、こんな場所をわざわざ言うのは気が退けたのだろう。
洗濯諸々に関しては呆れるほど無頓着だったくせに変なとこで弁えている。
思いながらベッドに腰かけ、薫さんの顔を見る。
スウ──────と心地好さげな寝息を立てる彼女の前髪をそっとかきあげた。
微動だにしない。
……無防備すぎて襲う気すら失せる。
頭を撫でていると、くるりと寝返りが打たれ瞼が上がった。
「……起きてたんですか」
「一瞬だけ深く寝て、後はウトウト？
入ってくる気配は感じてたよ」
いよっしょ、と上半身を起こすと肩に頭を預ける。
……いつもより距離が近いのだが。
何なんだ、寝惚けているのか。可愛い。
「…………改めて見るとさ、」
「？」
何故唐突に切り出した改めて。
上目遣いで私をなめるように見る。
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camellia(プロフ) - あみさん» ありがとうございます！続編もよろしくお願いします、頑張ります！！ (2019年8月1日 15時) (
レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
あみ - とっても面白かったです！これからも頑張って下さい！ (2019年8月1日 15時) (レス) id: e50713e1b7 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - え、携帯のお調子大丈夫ですか！？ わーい(ﾉ≧▽≦)ﾉ そう言っていただけると嬉しいです！ 正直リアルでの恋愛ゼロなので推しへの愛でここまで書けるとは思ってもなかったです() こっから面白くさせますよー！！！ (2019年7月18日 7時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
SR400 - 携帯壊れてから見てなかったんですが、久しぶりに見るとやっばり面白いです！めっちゃキュンキュンしました！ (2019年7月17日 22時) (レス) id: d097415149 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - SR400さん» 優しいお言葉誠にありがとうございます(*´▽｀*) 9話にも及ぶ長ったらしさによくぞお付き合いいただけました。これからも頑張らさせていただけます！ (2019年6月30日 8時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：camellia | 作成日時：2019年5月1日 8時
