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雪花46輪 ページ47










 「…………フフ」




 ふと、笑みが零れた。





 「何笑ってんの、気味悪い」



 「伊月さーん、貴女そんな口悪かったっけ?」




 「薫のがうつっただけだしー」





 原因まさかの私にあった件。




 気づかれないようにため息をつくと、手で遊んでいたものをコトリとテーブルに置いた。





 「あれ。懐かしいもんひっぱりだしてきたね」




 伊月が作業の手を止めて私の方にくる。






 「ん。急になんか見たくなってさ」




 少しぎこちない線で描き出された、2輪の桜のステンドグラス。





 「ふーん……じゃないよ、今更それ見ると未熟さに苛まれるからやめて」




 「そっか。じゃあ店先にでも飾っとく」



 「やめろっつってんだろコラ」





 わちゃわちゃしてると、伊月のお父さんが顔を出した。





 「伊月。薫ちゃんもう出掛けるんだろ?




 あまり引き留めちゃダメだって」





 「あ、そだ。て言うか伊月、本当に良いの?」




 「うん。まだちょっと仕上げたいのあってさ」




 今更だけど、現在地は伊月の家。




 工房に寄り添うように建っている洋風の一戸建て。





 実はこれから出掛けるんだけど、その途中に顔を出しにきた。




 アリサと雛の3人で買い物に行く約束をしてるんだが、伊月は誘われた時点で断ってた。






 顔を出しに来たのも最後のだめ押しだったけど彼女は頑なで。





 「ちぇ。んじゃあ、行ってきまーす」



 「はいよー」





 暇を告げて伊月の家を出ると、染まりはじめた紅葉が秋の気配を感じさせる。




 フリースのカーディガンを羽織ると、私はブーツを鳴らして歩き出した。






.






 …………この数時間後、果てしない後悔をすることなど、これっぽっちも知らずに。







.







.

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設定タグ:高遠遙一 , HoneyWorks , camellia   
作品ジャンル:恋愛
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camellia(プロフ) - すぃさん» 読んでくださりありがとうございます! はーい行ってらっしゃいませ!! (2019年10月20日 8時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
すぃ - camelliaさん» 続編行って来ます! (2019年10月20日 8時) (レス) id: 045c20b509 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - まるさん» 申し訳ありません、修正の際に誤って立ててしまっていました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年1月2日 21時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とかいう軽い意識はおやめ下さい。作品を消されても仕方のない行為です。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に感じる人もいます (2019年1月2日 21時) (レス) id: cec6dd7646 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:camellia | 作成日時:2018年7月11日 20時

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