結晶16粒 ページ17
─
「あら、私の名前知ってるのね」
あまりの驚きに二秒ほど固まってから、かけられたそれに答えた。
「は、はい！あの！私今日のショー観にきてて！
それでっその、すっごく感動しました！！
魔法みたいで、夢の世界みたいで、うまく言えないけど……すごかったです！！」
舌が回らなくて、思いきりまくし立てた。
「本当にその、魅せられるってこういうこと言うんだなって思ってゲホッ！」
呼吸が続かずに途中でむせる。
ゲホゲホとせき込んで、また言葉を接いだ。
「あの、近宮さんのマジック大好きです！
これから毎回、絶対観に行きます！」
「フフフ、ありがとう、私のマジックをそんなに好きになってくれて。
じゃあこれは、小さなファンさんへのお礼」
そう言って近宮さんは、右手から一輪の真っ赤なバラを出した。
「ふわあ……！」
朝露を宿したような輝きを放つ緋の華に、顔がこれでもかというほど緩んでしまう。
「名前はなんて言うの？」
「薫。佐賀美、薫です」
「そう。じゃあ、これからもよろしくね。
薫ちゃん」
「はい！」
“近宮さん”が“玲子さん”になったのも、それから間もない出来事。
高遠side
「……そこにあるのは、その時の薔薇だよ」
一輪挿しにあったドライフラワー。
かなり色褪せているが、その様子から大事に飾られているのが見てとれる。
まさか、
私と出会うよりもいくらか前のことだろうか。
私の思考を他所に、彼女は再び口を開く。
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camellia(プロフ) - すぃさん» 読んでくださりありがとうございます！ はーい行ってらっしゃいませ！！ (2019年10月20日 8時) (
レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
すぃ - camelliaさん» 続編行って来ます！ (2019年10月20日 8時) (レス) id: 045c20b509 (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - まるさん» 申し訳ありません、修正の際に誤って立ててしまっていました。ご指摘ありがとうございました。 (2019年1月2日 21時) (レス) id: 3318b01060 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい、違反行為です。外し忘れ、とかいう軽い意識はおやめ下さい。作品を消されても仕方のない行為です。オリジナルの新着に二次創作が上がってくる事を不快に感じる人もいます (2019年1月2日 21時) (レス) id: cec6dd7646 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：camellia | 作成日時：2018年7月11日 20時
