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鷹 1 ページ1









《 休日の目撃者 》




8月も終盤に差し掛かり始めた千葉。そんな今日も、社会人の自分には関係もなしに、午前中パソコンとにらめっこをした一時の疲れを癒すべく、気分転換に外のカフェへと向かう。

最早行きつけの様な場所となったカフェ。そこには予想打にもしていなかった人物により、その周辺の道には沢山の女性が溢れている。チラチラと見ては、明らかにスマホを構えて如何にも撮ってますよと言いたげの隠し撮りをする人を見て、有名人も大変だと思いつつ、どんな人だろうと気になり視線を追った。

そう、追ってしまったのが終わりだった


何なんだあの綺麗さは。まるでそのなりを模したかの様に天使の輪っかが頭にできてる。暦では秋でも、今の現代にはそんなの関係なしに太陽がジリジリと照らしているって言うのに、何なんだあの爽やかさは!

だ、だがしかし!俺は屈せない事がある!それは、ここの店員さんの1人に好きな人がいるからだ!!ここで屈しなくば、俺の淡い恋心が幻想となって消えてしまう!!!さぁここで漢を見せるんだ俺!





「ごめん、遅くなった」
「あ、いえ大丈夫です」




まぁ、だよな。綺麗な人には恋人がいても可笑しくは無い。いや、若しかしたら兄妹かもしれないし。

しかし、だ。本当に、だがしかしなんだ。


何なんだ?神様は不公平不平等に二物を与えるのか?え?顔面が綺麗なら身長も高くて?綺麗な彼氏彼女を与えてりゃあ満足か?え?なぁ神様よ。いや、この2人に不平不満もなければ恨み妬み嫉みはない。いや、ここは正直に行こう。嫉妬心はある。が、だ。この2人においては、その嫉妬心よりも前に、見てて目が潤む程の保養がある。




「あ、珈琲奢るよ」
「大丈夫ですよ」
「俺のついでだし、ここの珈琲買ってこ」

「あ」
「ん?」


「オレオコーヒー…!」
「イチゴとキャラメル味もあるよ」
「う、わ…」

「入ろ入ろ笑」




綺麗な見た目して彼女可愛すぎだろ…!!!え?あの見た目クールだけど中身は甘党のギャップ萌えってやつ???それに彼氏の方もあの笑顔反則だろ!甘い物で少しテンション上がった彼女に笑いかけるとか、何なんだ。美男美女なら何しても許されるのか。

あれ、目から何かが垂れてくるぞ




「Aはキャラメルでよかった?」
「はい。すみません周東さん、ありがとうございます」
「んーん。その代わりそっちのも飲ませてね」
「え、ゃ、の…っ」




はぁー…、何処迄翻弄させれば気が済むんだ美男美女よ…。俺にはお前達を推すしか道は無いと言うのに…。













#後に野球選手と球団広報と知る

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作者名:RIKU | 作成日時:2023年8月23日 21時

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