迷い込んだのは… 一人の巫女？ 肆 【文スト】

◇百十一、 八人の背 ページ16

旅館の全員が…いなくなった、？





『どういうことですか？』


「あ、朝…早くから出掛けると言っていたお客様が来なくて…、
部屋に行ったらもう誰も…、他の部屋の方もついでに見て行ってはみたんですけど、やっぱり居なくて…

いらっしゃるのは探偵社様御一行だけでした。」


『靴はあるんですか？』


「は、はい。八人分の靴が全員あります。」





…靴があって、旅館にはいない、か…。






『＿！』







私は気づいてしまった。


あの絵に描かれていた人達は、＿＿＿



八人だったことを。








壁を再度確認しても、やはり絵は掛けられてなかった。

人が来たら消えるのかな？

でも、鈴神って人じゃないか。




『…とりあえず、貴方は自室に戻っていて下さい。…大丈夫です、私には＿＿＿探偵社員がいますから。』


「あ、ありがとうございます…。。何かあったら、ご連絡を…！」





そう言って、あの女性は去っていった。






…どちらかといえば、危ないのは一般人なんだけどね…。




とりあえず部屋に戻ろう。









＿旅館の人達がいなくなった理由は、私しか理解していないのだから。

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