No.38 ページ39
(桜井)
車に乗り、鍵を差し込んでエンジンをかけてシートベルトを締める。
助手席にはるちゃんが座り、シートベルトを締めて準備が終わってる事を確認してからハンドルに手を触れる。
アクセルを踏んでパーキングエリアから出て、とりあえず大通りに出ようと車を走らせる。
『えーっと、ここを右でいいんだっけ？』
「うん、そこを右に曲がったら2つ目の信号まで真っ直ぐ」
『りょーかい、そう言えば藤川に相談出来た？』
前に相談乗った時は話せてなかったけど、どうだろう。
あれから数日は経ってるけど、話せただろうか。そう思って前を見ながらはるちゃんに話しかける。
「……ううん、まだ話せてない」
『…そっか、そんな簡単に話せる内容じゃないもんね。ごめん』
「どうしてAが謝るの？」
クスッと笑い声が聞こえる。
私もついつられて視線は前を向けたまま、微笑む。
えーっと、話に夢中だったけどここの信号を曲がるんだよね？
『はるちゃん、ここ曲がる？』
「うん、ここ曲ってすぐの信号に曲がった1本裏道だよ」
『はーい。私も妊娠なんて経験ないから上手くアドバイス出来ないけど、ちゃんと話した方がいいと思う。藤川なら大丈夫だよ』
「…うん、頑張ってみる」
言われた通り曲がってすぐの信号で曲がり、裏道に入ってはるちゃんの家の前に車を停める。
車から降りたはるちゃんと窓を開けて会話できるようにする。
それにしても本当に近いんだね、藤川の車っぽいのもあるし大丈夫かな？
『藤川も家にいる？』
「ううん、今日は当直よ」
『あれ、じゃああの車は？』
「ご近所さんの、ここら辺は駐車場を纏めてるから」
『あ、なるほど。でも一人で大丈夫？』
「もう、Aは心配性ね。私だって大人よ？」
『あはは、失礼しました。じゃあ私は戻るね、藍沢がやばそうだから』
「うん、そうしてあげて。藍沢先生が2人に絡まれてるなんて気の毒よ」
『ほーんと、じゃあまた明日ね！』
「送ってくれてありがとう、おやすみなさい」
『おやすみ〜』
手を振ってから窓を閉めて、再びハンドルを握ってアクセルを踏み戻っていく。
さっきまで隣にはるちゃんがいたから一人になった瞬間、少しだけ寂しく感じる。
でも、早く戻らないとまじで藍沢がやばそう。
来た道を戻ってもう1度パーキングエリアに車を停め、駐車券と持ち物を手に車から降りて"めぐり愛"の扉を開く。
けど、雰囲気は私が出た時とは反対に暗い。
え、何かあった？
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Yuri - 更新、楽しみにしています！ (2018年8月2日 21時) (
レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - ☆ゆゆまる☆さん» ありがとうございます。すぐに確認し訂正させて頂きます。 (2018年5月27日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - みかさん» 返信遅くなりすみません。ありがとうございます、すぐに訂正します。 (2018年4月14日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
みか - No.１８で「行ってたの」が「言ってたの」になってますよ (2018年4月2日 13時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - 真衣さん» 感想ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚希拓海 | 作成日時：2018年3月20日 21時
