No.26 ページ27
(桜井)
「助かった、ありがとA」
『いえいえ、あれは慣れてないとキツいからね〜』
宮本希さんのお父さんを何とか抑え、別部屋で説明をしようとしていたけど断られ、今は片付けをしていた。
名取先生も怒鳴り声とか慣れて無さそうだよね。
「桜井先生凄いですね、俺ああいう父親駄目なんですよ」
『あー、まぁ慣れてるからね』
「何、名取まさかお父様なんて呼んでんの？」
いや流石に無いでしょ、このご時世で。
何て心の中で呟きながら美帆ちゃんの言葉に苦笑いしてると、名取先生は淡々と答えた。
「呼んでもいいくらいですよ、うちの父は」
「……ふーん」
何か、訳ありっぽいけど私も人の事言えないから変に詮索しない。
名取先生にカルテを渡して私と美帆ちゃんはエレベーターに向かって歩いていく。
途中で恵とも合流し、食堂でご飯を頼みいつもの席に座って話題は宮本さんの話題に。
「17歳で子供か……悩むところだね」
『リスクが高いのもあるけど17歳だとまだまだこれから！ってのもあるからね……』
「ほんと、人生左右しちゃうからねー。まぁタイミングなんて何歳でも難しいけど」
うんうんと私と恵は頷きながら箸を進める。因みに私の今日のお昼ご飯はカレーライス。
何か後ろであからさまな溜息が聞こえるけど、これもまぁ普段の救命名物である安定のスルーを選ぶ。
「はぁーー……」
けど、それも何回も続くとイライラが募るわけで……。美帆ちゃんが遂に我慢出来ずに後ろに振り返った。
「何、藤川！！」
やっと止まったよ。てか、めんどくさい所は７年前から変わんないのね。
恵も苦笑いしてるし。
『藤川が溜息なんて珍しって思ったけど、そうでもないか』
「お、桜井聞いてくれるのか？」
『……私、そんな事を言った覚えないけど聞いてあげる』
食べ終わったカレーライスの器を少しだけ退かして、後ろに身体ごと向き直る。
恵が「はや！？」って言いながら器と私を右往左往してたのは気にしちゃダメだよね。
「いや、実はさ……アイツも妊娠してるみたいなんだ」
『あいつ？』
美帆ちゃん達も気になったのかご飯を食べる手を止めずに、こっちに耳を向けてる。
恵は気になりすぎてご飯を食べる手を止めてるけどね。
「え、冴島が？」
「冴島さんが…！？」
『……………。』
思わず藤川を見て固まる。
いや、藤川とはるちゃんが付き合ってたのは知ってるけども。
そんな重要な事本人いないのに言っていいの！？
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Yuri - 更新、楽しみにしています！ (2018年8月2日 21時) (
レス) id: d785c31dd6 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - ☆ゆゆまる☆さん» ありがとうございます。すぐに確認し訂正させて頂きます。 (2018年5月27日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - みかさん» 返信遅くなりすみません。ありがとうございます、すぐに訂正します。 (2018年4月14日 18時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
みか - No.１８で「行ってたの」が「言ってたの」になってますよ (2018年4月2日 13時) (携帯から) (レス) id: cb44cdb910 (このIDを非表示/違反報告)
柚希拓海(プロフ) - 真衣さん» 感想ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年3月30日 14時) (レス) id: 0d726a2806 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柚希拓海 | 作成日時：2018年3月20日 21時
