ご駄走様 ページ7
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「この前さ、どうして頭撫でたの……?」
沖「それは……っ」
言葉に詰まる沖田をただじっと見つめるA。
「すごいドキドキした」
沖「……俺もでィ」
予想外の返事に「えッ」と思わず声を詰まらせてしまった。
「ど、どういう事……?」
沖「よくわかんねェけど、撫でたくなったんでィ」
「な、なんで……?」
沖「か、可愛かったんじゃねーの?」
ふいっと顔をそらしながら言う総悟くん。
そ、それってどういう……つまり……
顔をそらした総悟くんの姿を見つめていると、A。と名前を呼んでこちらを振り返り、手を重ねて来た。
「な、なんですか……?」
沖「好き、でさァ」
嘘でしょ。
信じられない。
夢みたい……。
「私も……大好き」
沖「A、」
「は、はい」
沖「愛してるぜィ」
「わ、私も……
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愛してるよー!!…………って、あれ?」
母「び、びっくりした……どんな目覚め方よ。体調は?どう?」
「え……」
辺りを見渡すと、昨日と変わらぬ狭い部屋の景色。
おでこに冷たいタオルをかけ冷たい目線で見てくるお母さんの姿。
夢みたいって、
本当に夢じゃないかよ。
「はぁ。悲しい……いててっ」
現実の世界に引き戻されて、ようやく覚醒した私は頭がキリリと痛んだ。まだ容態は良くない様子。
母「大人しくしてなさいよ。そういえばさっき、店にAの知り合いらしき人が来たのよ」
「総悟くん!?」
母「違うわ。オレンジ色した髪の子。“同い年くらいの女の子いますか?”って言ってたから、知り合いなんじゃないの?」
「オレンジ色の……髪……」
小さくそう呟き、脳みその引き出しを開けてみる。
「あ……ファミレスの神威くんだ!」
母「あ、そんなような名前だったわ。手紙貰ってるの」
「手紙?」
お母さんは、洋服のポケットから手紙を取り出した。手紙というか、メモ書きみたいなもの。
『この前の言葉通り味は絶品だったよ
ご駄走さま。熱出したらしいね、お大事に』
「ご、“ごたそうさま”になってる・・・」
母「夜兎には漢字無理だみたいな事言ってたわよ」
神威くん、
まさか本当に来てくれるとは。
もう宇宙に帰るって書いてある……
何だか寂しいな。
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アオハ - タイトル見てあれ?誤字かな?と思ったら本当にご駄走だったんだwww (2017年11月23日 18時) (レス) id: f27741d139 (このIDを非表示/違反報告)
あーるぐれい(プロフ) - 朝パンて…… (2017年10月24日 17時) (レス) id: c4a06da1fb (このIDを非表示/違反報告)
あやね(プロフ) - こんにちは!続編おめでとうございます!いやぁ、ホントにキュンキュンドキドキバクバクさせられてます笑早く続きが読みたくてしゃーないです笑もうゆずさんの小説大好き!!!! (2016年3月30日 17時) (レス) id: 8515cc5bf1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 猫ファイアーさん» そんなにたくさんありがとうございます(T_T)めちゃくちゃ助かります。嬉しいです。参考にさせて頂きます! (2016年3月28日 12時) (レス) id: 4f2cc3a92c (このIDを非表示/違反報告)
猫ファイアー - 次のタイトルのやつで、いろいろ考えてみました。全力投球、速球、魔球、欲求・・・・このくらいですかね。ていうか最後のやつもはや意味が違う(笑)。少しでもお役に立てればいいです。がんばってください! (2016年3月27日 21時) (レス) id: 5fdc167f66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆず | 作者ホームページ:http://yuzuhomepage
作成日時:2016年3月14日 21時