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そう。
私は事務所に入ってから歌い手さんの動画を見てきた。
その中でも天月さんが大好きで。
そう言えばFischer'sにも前話してたかなぁ。
ツイートもしてたっけ。
「大好きなんですぅ…!」
涙目になっている私を天月さんは優しく抱いてくれた。
「デビューおめでとー!誕生日も!俺も大好きだよー!」
「こんな嬉しい誕生日ないぃ」
涙腺崩壊。
「あー泣いちゃったよー」
「でも本当に嬉しそう!」
「よかったな!」
「つか、マサイはなんでそんなムスッとしてんの?」
するとマサイが私の腕を引っ張る。
「天月さん!お れ の!」
「ごめんごめん!笑」
今でも思うと昨日の事のよう。
「A!ずっと呼んでるよ!」
シルクとマサイが玄関で手を振りながら言った。
「あ!ごめん!」
私は駆け足で部屋に入った。
少しだけ打ち合わせをしてから出掛けることにした。
「みんないる?」
「「「おう!」」」
メンバーは全部で5人。
ザカオとダーマはお仕事で来れない。
仕方ないか。
でも、多く集まってくれた方が心強い。
何があるかわからないから。
「じゃあまず、行く場所はここ。歩いていかないと、駐車場もないから」
持ってきた地図を指さす。
「その途中に薔薇の花びらが落ちてたら、必ず拾って」
「え、なんで?」
「私が拾うと消えてしまうの。みんなの場合はわからないけど…」
みんなが頷く。
「それから、みんななるべく離れないで。マサイは特に」
「え?」
「私の恋人だから。私と一緒にいて」
「了解」
愛が芽生えたのは、マサイのおかげ。
マサイは大切な愛人だから。
「これくらいかな。あともう一つ」
みんなが私に注目する。
これは日記を読んでわかったこと。
1週間前、祖先のこの目を持って生まれた人の日記を見つけた。
それを頑張って解読。
心から強く願えば、腕に愛の印を付けられるという。
目はしっかり合わせて。
合わせれば、相手の目も薄く赤く光るらしい。
できるか分からないけど。
これらを説明すると、みんな納得してくれた。
まずはシルクから。
「しっかり目を合わせて」
「ん」
黒く澄んだ瞳。
まるで私の生まれた頃みたい。
私は強く願う。
同時にシルクの右手首を掴む。
「っ…」
シルクの目が薄く光った。
手首に目をやると、痣のように薔薇が印された。
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せいら/うおたみん(プロフ) - 愛恋さん» 返信ありがとうございます!短編集!そちらも楽しみですがまずはこのお話の続きが楽しみです!!これからも応援してます^^ (2019年12月4日 0時) (レス) id: 7f727240ff (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - せいら/うおたみんさん» コメントありがとうございます!もしかしたらおまけみたいな感じで短編集で出すかもしれないです!楽しみにしててください^^* (2019年12月3日 7時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 次の小説楽しみです!R1○は私は入れてもらいたいですが(おい)どちらでもいいと思います! (2019年12月3日 4時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - 妖艶なる幻惑の魔術師さん» そう言っていただけて本当に嬉しいです!ありがとうございます。新しい小説は来年からになるかもしれないですが、楽しみにしててください^^* (2019年12月2日 23時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
愛恋(プロフ) - 瑠奈さん» 短編集ですか!そうしてみます!ご意見ありがとうございます! (2019年12月2日 23時) (レス) id: a1456b30f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごはん。 x他3人 | 作成日時:2019年10月31日 23時