46.顕現 ページ47
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?「huhuhuhu…ワタシは千子村正。妖刀とか言われているあの村正デスよ。huhuhuhu…」
小狐「…」
一期「…」
貴「……チェンジで」
村正「そんな殺生な」
…なんだか近くにいるだけでいい匂いのしそうな方が顕現しましたが、何かの間違いでしょう。
色々と危ない雰囲気しかしないので、ここは短刀の皆さんの教育のことを考えてお引き取り願いたい。
と、ここまで静かに状況を見ていたこんのすけが口を開く。
こん「…紫苑様、村正の処遇はもう一振りの刀剣男士を顕現してからにしては如何でしょう?」
貴「…そうですね。彼を止めてくれる刀剣男士であれば嬉しいのですが…」
そう言ってそっと刃に触れると、ピリリとした痛みが指先に走り、次いで小さな赤い粒が指を伝う。
村正「あぁ、蜻蛉切の刃に触れてはいけまセンよ。彼、触れたトンボを斬った逸話がありますからね」
貴「それを先に言ってください…」
覗き込んでくる村正さんから言われ、
そのまま念じながら霊力を送るとふわりと桜が待った。
?「蜻蛉切と申します。いつでも出陣の準備はできております」
片膝を立て、反対側の拳を地につけるお辞儀の仕方で深々と礼をされた。
蜻蛉「我らを見つけてくださったと言うことは、石切丸殿のお眼鏡に適う主が現れたということで宜しいか」
貴「……私は、神に仕える立場であり、一時的な主になる事しかできません。それでも、私に主と名乗らせてもらうことを許してくれますか?」
蜻蛉「…無論です。封印を解いてくれた審神者に従えと、前の主から仰せつかっているので」
少しだけ間はあったが、意外とあっさりと肯定されて拍子抜けしてしまった。
貴「では、これからよろしくお願い致します」
蜻蛉「は、この蜻蛉切、誠心誠意尽くしていく所存にございます」
残る刀剣男士が何振りかは分からないけれど、これでやっと一歩前進できた感じだ。
うん、頑張っていこう。
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佑菜(プロフ) - 五月七日さん» 応援ありがとうございます。話の続きを待たせてしまって申し訳ないです。 (2018年10月24日 12時) (レス) id: 4551e98c94 (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 凄く面白いです!応援してます!更新待ってます! (2018年10月5日 20時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佑菜 | 作成日時:2017年4月23日 18時