41.せをはやみ… ページ42
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石切丸様から手がかりの紙を預かって、1日が過ぎた。
未だ、この紙をどうすればいいのかわかっていない。
貴「困ったな…どうしよう…」
何も書いてない真っ白な紙が手がかりだなんて…。
あぶり出しのようなものかと思い、火で炙ってみたが特に変わりはなかった。
貴「霊視を試してみるかな…」
霊視は、肉体を用いずに感覚で見ること…とされているが、僕の場合は”霊力を使って過去や未来、人ではないものを見る”ことを、霊視と呼んでいる。
深呼吸をして目を閉じると、自分の霊力を目に集めるようにイメージする。
そっと目を開け紙を見ると、じわりと文字が浮かんだ。
貴「やっぱり…」
書いてあった文は、『瀬をはやみ 岩にせかるる滝川の われても末に 逢わんとぞ思う』
貴「…短歌…?」
確か、百人一首だったと思う。
でも、これが手がかり…?
解明するのにはもう少し時間がかかりそうだ。
この歌の意味は、『川の流れが速いため、岩に裂かれた水が最後には合流するように、あなたと私も必ず最後にはまた一緒になれるでしょう。』という、友人や恋人との再開を願った歌だ。
なくし物をした時にも、この歌が使われる。
…しかし、この歌と封印された刀剣になんの関係が…?
謎は深まるばかりだった。
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佑菜(プロフ) - 五月七日さん» 応援ありがとうございます。話の続きを待たせてしまって申し訳ないです。 (2018年10月24日 12時) (レス) id: 4551e98c94 (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 凄く面白いです!応援してます!更新待ってます! (2018年10月5日 20時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佑菜 | 作成日時:2017年4月23日 18時