22.不思議な少女 〜side 石切丸〜 ページ23
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〜side 石切丸〜
不思議な少女と出会った。
黒い巫女服に身を包む少女で浦安の舞を一心に練習していた。
澄んだ鈴の音が大気を震わせる。
正装ではないのに、その所作は堂に入っていて、少女が本職の巫女であることが伺えた。
?「うーん…なんか違う…?」
しばらく見守っていると、ふと首をかしげる少女。
どうやら自分の動作に自信がないらしい。
ふと思い立って助言をすると、見られてるとは思っていなかったのか、とても驚いた表情でこちらを向いた。
二言三言言葉を交わして、この子は前任の審神者のような人間ではないと確信する。
優しくて、頑張り屋で……少し厄介な運命を背負った少女。
そんな彼女に、どうして敵意を抱くことができようか。
彼女の願いで、巫女舞の練習を見ていると、どうやら彼女の近侍らしい小狐丸が走って来た。
近くにいる私に気づいた途端に刀を抜こうとする小狐丸と、必死に彼をなだめている彼女を見て、少し昔のことを思い出しそうになった。
なんとか記憶に蓋をし、彼女と別れを告げる。
石切「そうだ…もしかしたら…彼女ならできるかもしれない。」
彼女ほどの霊力があれば、彼らの封印を解くことができるかもしれない…
梅雨に入る少し前、少しだけ湿った空気が、草木を揺らしていた。
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佑菜(プロフ) - 五月七日さん» 応援ありがとうございます。話の続きを待たせてしまって申し訳ないです。 (2018年10月24日 12時) (レス) id: 4551e98c94 (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - 凄く面白いです!応援してます!更新待ってます! (2018年10月5日 20時) (レス) id: dbeede1e64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佑菜 | 作成日時:2017年4月23日 18時