訳ありすとぷりメンバー2

73話 ページ25

思い出すんだぁ過去のこと。




1人になってぼーっと何も考えていない時ふと頭をよぎるの。




私を殴る父と弟の姿が。



暴言を吐く母の姿が。



優しくしてくれてた美月の姿が。







色んな過去が頭を埋める。




そんな時なることがある。





それは...






『っ、はぁ、はぁ、っ、はぁ、』





パニックである。





何も考えたくない。





それなのに色んなことがフラッシュバックしてきて息を吸うの。




でも足りなくて吸って吸って。するとね。






あれ？いつ吐くんだっけ？






吐くタイミングが分からなくなるの。






だんだんと体も痺れてきて苦しくて悲しくて辛くて...






『はぁ、辞めて...嫌だぁっいやぁ、はぁ』






殴られてた時と同じ体制をとる。









早く治って欲しいのに...







このままでいたい自分がいて。







もう。いいや。そう思いながらいつも手を首に添えるんだけどそれだけ。








それで終わり。







私にはまだ苦しむ義務があるのかも...









そんなふうにパニックをおさめる。






今までそうしてきたの。大丈夫。








頑張れ自分









そう意気込んだ矢先







＼ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ／






とインターホン







どうしよう









苦しかった私は、そのまま無視することにした。







多分メンバーの誰かだろう。もしくは美月だ。





無駄に心配して欲しくないし。






そう思っていてもなり続けるインターホンに恐怖を感じた。









ねぇ、知ってる？








人が増える度に息を吸って吸って。







そしたらね。







『っ、...っ.....』







吐くことすらもできなくなって









"呼吸"








っていう行動ができなくなるの。









だから...お願い。









もう...









『殺し...て...』









息を吐くことも吸うこともままならないこの口で呟いた言葉はこんな言葉だった。









思ってもいないくせに。









この涙の理由は分からない。









でも苦しい現状にどうすることも出来なくて









拭くこともせず流れる涙をそのままにただ隅っこでうずくまった。









ｶﾞﾁｬ

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