訳ありすとぷりメンバー2

63話 ページ15

LIVEでは、リハーサル通りに歌って少し踊りも兼ねてMCに入って




リハーサルより楽しい時間を過ごしていた。




そんな楽しい時間もとうとう終盤に近づいてきた。




な｢これが最後の曲になるかなぁ!!｣




なーくんが締めに入る



えぇーー！って大きな声で言ってくれてとても嬉しくて少し悲しくなった。



みんなでアイコンタクトをとり




声を揃えて曲名を告げる



すとぷり『大好きになれば〜


すとぷり,リスナーさん｢いいんじゃない!!』｣



とリスナーさんも今まででいちばん大きな声で答えてくれる。




制服姿でみんなでステージを駆け回って手を振って手を繋いでくっついて。




歌っていたその時、ちょうど涙が出そうで少し上を見上げたの。





そしたらさ1つだけ揺れてるライトがあった。





その後ろには人影が動いた気がしたの。




いつか聞いたことがあったんだけど、ライトが1つ取れるだけでそれにひっかけてたものや固定する土台やら全てが崩れると。

(実際は知りません!!)




ないだろうと思っていてもこれだけ男の人が走り回ったりしてればいつ落ちてもおかしくない。



ヘタしたら大怪我だ。




そんなこと知ったらLIVEが冷めるしみんなが気を使う。




だから自然とそちらに走りよってその場にいたるぅりーぬを少し手前に引っ張った。




その空間だけ空いてたら不自然だから私が笑顔で入ったんだ。




そんで不思議な顔をしてたるぅりーぬになんでもないよという意を込めて2人と腕を組んだ。





2人も笑顔で腕を組んでくれて横に揺れ始めた。





その一瞬がその時1番楽しくて儚く感じた。





次の瞬間上からガシャっと鈍い音が聞こえた。





LIVEの音原も大きいというのにその時鮮明に聞こえたの。




みんなもえっ？みたいな顔しながら歌ってこちらを見た。





嫌な予感が走り咄嗟にるぅりーぬをほかのメンバーの方に突き飛ばした。





会場内が唖然とする中私の頭の上からは色んなものが雪崩落ちた。





最後に見えたのはメンバーの焦った顔だった。





咄嗟にそんな顔しないで。と、そう思った私は笑顔で雪崩てくるセットの中に埋もれた。






もちろんそのあとの記憶なんてない。





色んなところから悲鳴が聞こえた気がした。

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