すとろべりー王国の残酷なお姫様2

御伽54 ページ30

セ「じゃあななもりさんから時計回りで行きましょか」


ディーラーの合図でゲームが始まった。




皆がジョーカーを押し付けあっている。




邪魔者扱い。嫌な顔をする。なくなって喜んでいる。






可愛そうねジョーカーも






いや、案外彼はそんなことを思っていないかも。彼は悪魔だもの。人の嫌がる顔悔しむ顔をまじかで見ている。そんな彼は楽しそうに見える。




永遠に揃うことは無い。だって予めもう1人は抜かれているのだから。





天涯孤独という点では可愛そう。バカバカしくて面白くない。









『哀れね』





私は1番に全てのカードを揃え最後の2枚を捨ててそう言った。









6人はぐぬぬ...と嘆いている。一方浦田は笑いをこらえている。






私がゲームに強いのを知っていてあんなことを言ったのよ。




私が弱いと知れば王子はこいつなら勝てると思い込んで調子に乗るだろう。




案の定さっきゲームが始まる前も




こ「まぁ僕も弱いから〜」




莉「俺も弱いけど頑張ろぉ！！」




さ「弱いんなら余裕じゃん！敵はるぅとだけ！！」




ジェ「イライラして行動に出るやんるぅと」




る「もう、なにいってるんですかっ！！」ﾊﾞｼﾝ




ジェ「いっっっっだぁぁ！」




な「あはは」






とか何とかやっていた。






それを見すえて浦田は煽ったのだ。






カモにされてるのは王子たち。今回の勝者は浦田よw








一通りゲームが終わり次にポーカーをやった。







ポーカーではジョーカーはレアカード。どんなカードにでも変わる。誰もが欲しがるそんなカード。






本当に彼は悪魔ね。何がしたいのか分からない。








今回もたくさんの点を決めていく。






最終的に50ポイント獲得したものから勝ちと定めるルールにした。






私の手元にはジョーカーが笑いかけていた。






みんなジョーカーのカードが来なかったと悔しんでいる。






まるで私の元にくればみんなが悔しむことをしっていたかのように。







『ジョーカーって何なのかしらね。ババ抜きの時は除け者扱い、ポーカーの時はレア物扱い。人間が都合よく彼に押し付けている。酷い動物ね』









こんなにジョーカーに情を持っているのなんてきっと私くらい。






彼の表情は泣いているようにも見えた。泣きピエロと言ったところかしら。









私はそんな彼も含めてカードを場に投げた。









『ロイヤルストレートフラッシュ』






最強のペアと共に

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